『最後のジェダイ』最後の分析 | アディクトリポート

アディクトリポート

真実をリポート Addictoe Report

 

一昨日(【歳末号外②】『最後のジェダイ』をグラフで読み解く )、

昨日(『最後のジェダイ』支持率トラップ【歳末号外③】 )と

2日連続で、

『スター・ウォーズ エピソード8 最後のジェダイ』を分析してきたが、

具体的な劇中展開を取り沙汰せずに、

もっぱら周辺製作事情を探って、

ネタバレを避けてきた。

 

2日目に出て来た、

『ローグ・ワン』ショック

について詳解しなかったのは、

●すでにこのブログの各所に書いてきたこと

●記事がダラダラ長文になるのを避けるため

だったが、

【歳末号外】で処理する予定のウルトラマン記事が、

本日の定期更新に間に合わないため、

 

ウルトラセブン Blu-ray BOX Standard Edition
バンダイビジュアル (2017-10-27)
売り上げランキング: 5,698

今回は、

ひたすら『ローグ・ワン』ショックに話題を絞ります。

 

青天の霹靂(へきれき)=out of the blueで、

『エピソード7』以降のスター・ウォーズ・サーガを継承することになった

キャスリーン・ケネディは、

kenedexi

自身が監督ではなく、映画プロデューサーだけに、

 

バック・トゥ・ザ・フューチャー トリロジー 30thアニバーサリー・デラックス・エディション ブルーレイBOX [Blu-ray]
NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン (2015-10-21)
売り上げランキング: 414

新作SWが興行的に成功すること、

つまりヒットするかどうかだけが主眼だった。

 

だから『フォースの覚醒』の内容云々(うんぬん)の評価はどうでもよく、

ヒットさえしてくれれば成功作と割り切っていた。

 

同時にディズニーの情報戦略で、

絶対に失敗できない作品は、

プロ評論家に報酬を払い、

トマトメーターの支持率を意図的に不正操作し(!)、

「ヒット作はプロの評価も高い」という幻想を押しつけた。

 

このキャスリーン・ケネディの理想的な展開、

『フォースの覚醒』はアリ=全肯定。

という大前提は、

公開のたった1年後に突き崩され、

それは『ローグ・ワン』の公開だった。

 

この映画は『フォースの覚醒』をあからさまに見下し、

「いや、そんなのないから」と全否定していた。

 

ギャレス・エドワーズ監督の納品ぶんを見たケネディは、

このシニカルな内部造反作に大激怒。

 

欠陥品・不良品あつかいで、

トニー・ギルロイなどの自分の手の者を総動員して、

派手な見せ場を追加撮影。

どうにかプロデューサーとしての体面を保った。

 

トマトメーターの不正操作も続けたが、

ただし評価は85%で、『フォースの覚醒』の93%より低くした。

 

それでも『ローグ・ワン』は、

ケネディにとっても衝撃作で、

いつ身内に裏切られないか、気が気でなかった。
imze

どうにか手直しが間に合ったからいいものの、

あんな綱渡りは2度とゴメン。

 

しかしこの調子だと、

次期SW新作群も自分に牙をむきかねないと、

2018年6月公開予定の、

『エピソード9』監督とされていた、
『ジュラシック・ワールド』(2015)のコリン・トレヴォロウも、

『フォースの覚醒』よりも『ローグ・ワン』(=『フォースの覚醒』否定派)

と言ってケネディの逆鱗(げきりん)に触れ、降板させられた。

 

でもって、『フォースの覚醒』を自ら監督したから、アリに決まってる

JJエイブラムスに交代した。

 

そして『最後のジェダイ』の監督ライアン・ジョンソンに、

「新三部作(※『エピソード10・11・12』とは限らない)の監督も」と発表されたのは、

『最後のジェダイ』が一般観客から酷評される、

公開よりも前だった。

 

公開後に発表しなかったってことは、

ケネディだって『最後のジェダイ』は失敗作だとわかってたんじゃん!

 

なのにどうして、その監督を厚遇するの?????

 

キャスリーン・ケネディがライアン・ジョンソンを買っている理由はただ一つ。

彼だけは『フォースの覚醒』が、アリ(肯定派)だった。
ふたり

 

では一般客はどうして、

『ローグ・ワン』を肯定し、

それ以降のSW新作への評価がキビシイ(=『最後のジェダイ』の否定)のか?

 

それは、1作目(1977/日本公開1978)から

こらーじ

40年も経過すれば、

2017年の人間は40年ぶん、進歩、成長するからで、

常に新規客の開拓ばかりに気を取られてる商売人には、

一生わからない魅力に『ローグ・ワン』が満ちているからだ。
あんどr

 

さしずめオープニング詐欺とでもいうべき、

“A long time ago....”

の静寂直後、

お約束の華々しい音楽で飾り立てられたオープニングが一番盛り上がり、

エンドクレジットでドッチラケ(死語)を、

①『エピソード1 ファントム・メナス』(1999:初回鑑賞ロス)

②『エピソード2 クローンの攻撃』(2002:初回鑑賞サンフランシスコ)

③『エピソード3 シスの復讐』(2005:初回鑑賞ロス)

と、ノリのいいはずの本場アメリカで3度経験した身としては、

2015年に『フォースの覚醒』の初回を完全な都落ちの三郷で静かに迎えた時も、

最新の先週土曜に『最後のジェダイ』を千葉成田で迎えた時も、

「イヤな予感がした」とおり、

エンディングでは「だめだこりゃ。こんなのSWじゃねえし!」

のガッカリ感。

 

一方で、もはやパロディやギャグでしかない、

お約束のオープニングパターンをあえて崩した『ローグ・ワン』だけは、
れいあ

エンディングクレジットに、大大満足、拍手を惜しまず、

「これぞまさしくSW!」だった。

 

つまり「もうだまされないぞ」と気がついた進歩、成長組が、

幼児退行で、純正お子様向けのSWなんかに、

ケネディの思惑通り、無邪気に狂喜乱舞してくれるわけないんである。

 

映画のキャラは実在の人物を投影していることが多く、

スノークは

キャスリーン・ケネディの似姿なのだとしたら、

問題の解決策はただひとつ、

KKK

すなわち“Kill Kathleen Kennedy.”

かも知れませんわよ。