訃報・石黒昇監督 | アディクトリポート

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この記事より。

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の3作だが、石黒監督はそのうちの2本に関わり、
成功の基礎を固めた功績は、はかりしれない。

実を言うと、石黒氏の功績というのを近年まであまり認識してなかったが、
ティム・エルドレッドと行動を共にしたり、
アニメ評論家の氷川竜介氏とやり取りして、
あらためて気づかされたことがあるので、それについて話しておきたい。

作品が思いがけずヒット、成功すると、続編だとかシリーズ化が続き、
「最初の作品は誰が作った」と権利の主張が続き、泥沼化することも多い。
「ヤマト」も「マクロス」も裁判になったが、
本当の意味で両作を作ったのは、第一シリーズ全体に責任を持った、現場監督ともいえる石黒氏で、ところが同氏は、自分の権利はまったく主張しなかった。

たしかに「原作者」ではないだろうけれど。
演出に徹すると言うことなのだろうか。

「ヤマト」初放映時の1974~75年頃は、当時珍しかったファンのスタジオ訪問にも気さくに応じ、
そのファンを大切にする姿勢は、近年に海外イベントに頻繁に参加し、そこで顔見知りになった現地のファンに対しても変わらなかった。
$作家集団Addictoe オフィシャルブログ-えいます
↑ウォルター・エマス氏
↓(左端の人物)にあてたサイン。

$作家集団Addictoe オフィシャルブログ-わかさ

どんなタイトルでも、メジャー化されると失われてしまう初期の精神があって、
石黒作品にはあるのに、後続作品で失われてしまったのは、
肩肘張らないオプティミズムや、くつろいだ日常性と、
$作家集団Addictoe オフィシャルブログ-ぐぐ
下品に堕さない、そこはかとないエロさで、
$作家集団Addictoe オフィシャルブログ-eroro
※ミンメイの例はこちらで
(両方とも石黒演出かどうかは確証ないので、間違ってたらスミマセン)
これこそが従来のテレビまんがと、アニメを分けるものだったと思う。

視聴対象が、大人の階段を上りかけの思春期の少年少女だと、よく心得ている。

この要素はたぶん、「2199」には、みじんもないのではないか?
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いや、まだ、個人的には1話しか観てないからわかりませんけど、真っ先にアップデート、取捨選択の観点から、こういう面は「おふざけ」「おちゃらけ」と捉えられ、駆逐されてる気がするので。

まじめに作品を作るのは、作品自体がガチガチにくそまじめっていうのとは違うと言うことを、石黒作品は教えてくれたような気がします。