
ブログ「ジオン驚異のメカニズム」のざく太郎さんが、

今年、ご自身に課せられた、
ベストメカコレ(1/144スケールを中心とした、ガンプラの最初のラインナップ)全種の完成という偉業を達成されたので、

こちらも勝手にそれを記念しての、今回の記事。
本ブログのこの前のガンダム記事で、
安彦ザクを追い求めていたら、
ラージサイズキーホルダーアライブ

というシリーズに行き着いたところまで話した。
これはタイヘン!

「全種、安彦版のMSの立体化なんでは」と、
色々調べてみたら、
必ずしもそうではなく、
これまでに様々な描き手によって登場した、
いろんなバージョンの劇中版MSが勢揃いしている。
ザクだったら、
第4話「ルナツー脱出作戦」(作画監督・富沢和雄)の、

パースがついて直線的な、シャア専用ザク「風」の量産型ザクとか、

わかる人にしかわからない、

通好みの造形で、うならせる。
ラインナップ第6弾(2009年10月発売)では、

ついにこのザクまで登場!

「なに、この不格好なザク?」と思われる方が多いでしょうが、
ちゃんとテレビに登場したんですよ。

該当エピソードは、知る人ぞ知る黒歴史、第15話『ククルス・ドアンの島』(作画監督・鈴村一行)

前に、この回の作画監督は「青鉢芳信」と書きましたが、「鈴村一行」の間違いでした。
それでは、鈴村画伯の描く、素晴らしきスリムなザクの姿を、しばしご堪能ください。




もっとご覧になりたい方は、こちらでどうぞ。
さて、どうしてこんな突然変異的なザクが、この回だけ登場したかというと、
シリーズ中、この15話と、後半の40話「エルメスのララァ」の2回しか作画監督をつとめていない鈴村氏は、
安彦良和をはじめとする『ガンダム』作画陣が、
大河原邦男の設定画どおりの、

細身のザクなどほとんど無視して、

後のドムのようなプロポーションで描いていることなど全く気づかず、
自分なりに設定に忠実に描いたためである。
だからある意味、鈴村ドアンザクは、他のどの劇中ザクよりも、大河原ザクなわけである。
ということに、ざく太郎さんも気づかれており、
これを「格闘型ザク」と称して立体化。

ご本人も、「一つの理想のザクの姿」
と位置づけている通り、

これもまた、実に大河原しているザクである。

元画がカッコ悪くても、良いニュアンスだけ選び取って立体化しているところにも敬服します。
今日はこんなところで。