16日の発売までに、なるべく語り終えたいので、しばらくこの話題が続くかも。
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前回の続きで、
『スター・ウォーズ』(1977 エピソード4 新たなる希望)
ブルーレイでの変更点
*依然、グリードが先に撃つ
……なぜ、ここにこだわり続けるのか、さっぱりわからない。
このシーン、元来はこうだったのが、
0:54あたり。ハン・ソロが撃つだけ。
〈特別篇〉(1997)から、
0:55あたりから。
グリードがわずかに先に撃ち、ソロがかすかに身体をかわして撃ち返すという、判別しずらいカットが加わり、2004年のDVDでもそのまま。
だけどそもそもこのシーン、イギリスで撮影したぶんだけで構成した最初のラフカットから、
↑最後の方。6:44秒あたり。
ソロが不意撃ちする展開だった。
〈特別篇〉からの改変は、ソロを卑怯者にしないためらしいが、殺るか殺られるかの状況で、先に相手に撃たせることが、しかもどうにもわかりにくい画面でやることが、どれだけ意味があるのか?
*修行中のルークのセーバー
この件は以前にもふれたが、個人的には、どうでもいいレベル。
そもそもこの光の刃、オリジナルだってこのシーンに限れば、ほとんど青くない。
↑冒頭から3:05あたりまで。
ただ全体に、ぼーっと白く光ってるだけ。
ライトセーバーの光刃の色は、1997年の〈特別篇〉の劇場公開でも、そんなにオリジナルと変わらず、
2004年のDVDで、個々の事物の色味がのきなみ強調されるようになった。
冒頭から03:05あたりまで。たしかにグリーン。
ではあるんだが、そのまま彩度を上げても、ここはほとんど白一色だったので、
かろうじてアップで拾えたエッジの緑っぽい青を、刃全体にまんべんなく乗せたまでのこと。
DVD時の色のゴテ乗せ(彩度強調)や画像の高精細化は、ILMではなく、ローリー・デジタルイメージ社(当時呼称。DTSデジタルイメージ→ローリー・デジタルと、何度も社名変更)によるもの。
ブルーレイでは、同社のDVDマスターと基本的に同じものを高解像度変換した後、グリーンをブルーに修正したわけだが、デジタル補正なんていともたやすく、
オリジナル製作当時のロトスコープ(アニメ)作業の大変さと比べれば
チョチョイのチョイなので、どう変わろうがありがたみもないし、そもそも本当のライトセーバーの色なんて実在しないんだから、正しい色に直ったも直らないも、ありゃしないんじゃ?
まあそれを言ってはミもフタもないけど、今回のブルーレイ改変で文句を言ってる人、あるいは「この改変は評価できる」と表明してる人の言い分が、
「初公開当時そのままの映像に、鮮明画像で再び接することができる機会を、余計なモノを付け足されてぶちこわされた。こんなの、オレの知ってるスター・ウォーズじゃないよ」
だとしたら、デジタルで無難にこなされたセーバーのシーンはどれも、思い出をぶちこわしてくれちゃってるんじゃないの?
という意味で、私としては、ライトセーバーマニアの「色がブルーに直って良かった」なんて表層的な感想には、まるで賛同できないんですけど。
ついでにいえば、(旧三部作時代の)既製品の流用に過ぎなかったライトセーバーに関して、形状の正しさを突き詰めるという作業や研究にも、個人的にはまるで興味がない。
博物学的、もしくは考現学的には意味あるとは思うけど、作品世界観や設定の必然でその形になってるわけじゃなく、たまたまそういう形にまとまっただけで、ある意味デザイン作業の放棄と妥協の産物なんだしさ。
実際ルーカスフィルムだって、1990年代初めまで、この情報を開示するのは名折れだと判断して、ひた隠しだったんだから。
『新たなる希望』の改変についてはこれで終わりだが、
たしかにメディアを変えての再リリースのたびに、余計な夾雑物が加わり続けることで原型からどんどん遠ざかり、初めて作品に接した時の興奮や衝撃が味わえないというのは事実。
そしたらですね、あったんですよ。最初にSWを観た時の気持ちを、まざまざと蘇らせてくれる動画が!
それが以前に紹介した、サイラフのカスタムフィギュアのページにある、
フィギュアとトイで再現する『新たなる希望』
まだ完結してないのが残念だけど、せっかくのチャンスなので、ここにご披露します。
現在のところ、ここまでです。
これぞ正しい、フィギュアの使い方、遊び方!
どうやらフォース(SW魂とかSW精神)って、今ではLFL(ルーカスフィルム)社外にだけ宿っているようです。
次回は『帝国の逆襲』を予定。