ルーカスフィルムの凋落−阻まれた挑戦(2)− | アディクトリポート

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今回は、
「SWってすばらしい」
「ルーカスはネ申」

と思ってる人は、ガッカリ・ゲンナリするので、ここで読むのをやめてね。

それから、「こんなこと書いちゃっていいの?」って思ってる人は、
まずはこれの、7:20あたりからをごらん下さい。



さて、私の身辺事情を少し知ってる人なら、「サンスイートの友人だから、そのコネでルーカスフィルム(LFL)に入社すればよかったのに」って思う人もいるでしょう。

だけどこういういわゆるコネ入社は、できないようになっている。

そもそもが、サンスイートのLFL入社(1995)が、SW商品知識を買われてのこと(=コネ入社みたいなもん)だったから、これはヘンに聞こえるかも知れないけど、その後社内綱領が色々変わって、だんだんとキュウクツになっていった。

前からこういうのはたくさんあった。
たとえばILM(=映画の特撮・VFX工房のインダストリアル・ライト・アンド・マジック)には、R&D(リサーチ&ディベロップメント・研究開発)ってセクションがある。
ここは他社から画期的なソフトが出ると、それを解析して自社のシステムに組み込むという、いわばパクリ屋の部署であり、闇組織みたいなもんだし。

「ジュラシック・パーク」(1993)の時は、シリコングラフィックス社と提携したので、恐竜のCGから何から、とにかくあの映画は全部同社のハードで作ったみたいな建前になってた。

だけどMacのフォトショ、しかもうんと初期のバージョンをずっと後まで使い続けてたりもした。
で、VFX専門書の「シネフェックス」は、
CG全盛になったら、製作中の画面がのきなみ、パソコンのモニターに途中過程の画像が表示されてて、かたわらにスタッフが写ってるっていうののオンパレードになっちゃったけど、そう言う写真でも、手前にわざとらしく花が飾られてる写真があった。
これは、操作中のMacのワンボタンマウスを隠すために、花をデジタル合成してごまかしてた。

とにかく、『〈特別篇〉三部作』(1997)の後から、『エピソード1』(1999)の前あたりまでには、サンスイートとはそれまでのようにはツーカーではなくなった。
オレにやらせろ! 作家浪人Addicto救出プロジェクト-special edit

スコアがのきなみオリジナルより値を下げてるのは、
オレにやらせろ! 作家浪人Addicto救出プロジェクト-ポスター3オリジナル
「やってよかったこと」の得点より、「やらなくてよかったのに」の減点の方が大きかったから。

で、サンスイート頼りは早々とあきらめて、他のスタッフにあたりをつけた。
とはいえ、知っているスタッフはそんなにいない。
ドン・ビーズが2001年にサイン会に来日したので、打診してみた。
オレにやらせろ! 作家浪人Addicto救出プロジェクト-ビーズ


彼でも、ルーカスへの口利きなんか絶対出来ない、というよりも、
そういう打診を一番おそれている口ぶりだった。

2002年夏にJAKプロダクションに『エピ3』要因として応募し、あえなく却下で、
状況把握のために10月末から3週間渡米。
っていっても、サンスイートのペタルマの家にしけこむしかないわけだけど。

で、サンスイートから、ルーカスフィルムはジョージ・ルーカス=神、つまり絶対の存在で、それ以外の社員との壁が大きく厚い会社なんだから、下手に動くとブラックリストに乗っちゃうんで、過激な行動は取るべきではない、と忠告される。

その後、同社を退社した才人、デイヴィッド・ウエスト・レイノルズとたまたま日程があって、いろいろと有意義な意見をもらった。
オレにやらせろ! 作家浪人Addicto救出プロジェクト-レイノルズ

それでわかったことは、現在のルーカスフィルムは、くしくも旧三部作の正義の反乱軍の戦士達ではなく、新三部作の腐敗した共和国末期の政治家たちみたいな人達で占められてしまっていることと、そういう会社に身を置くことが、必ずしも幸せとは言えないということだった。