「結果を出す人」は、ノートに何を書いているのか | ただのオタクと思うなよ

「結果を出す人」は、ノートに何を書いているのか


ノート嫌いのためのノート活用法かも

ノート術が流行なのでしょうか、書店のビジネス書コーナーには類書が氾濫している光景が目立ちます。このブログでもいくつか取り上げましたが、読んだ経験で感じるに、「アナログ至上主義」を声高に叫ぶ内容のものが多いというのが個人的印象です。

第一線で活躍する優れたビジネスマンや作家たちが仕事術としてのノート術を披露し、それを汎用化させて多くの読者にも真似てもらおうという狙いは大いに歓迎すべきと、私も思います。ただ、「ノート=紙に限る」という言葉にはいまどき、むなしさすら感じずにはいられません。

思い立ったら即ペンと手帳を取り出して、さらっと書き出す手軽さに太刀打ちできるデジタル機器がいまだ存在しないのは事実。でも、私のような字がめちゃめちゃ汚くて手で書くことそのものにコンプレックスを感じている人間はいるわけです(しかももの書きで食べてるくせに)。そういう人間はどうするかというと、いかに直書きせずに物事を記録できるかとアイデアを絞ったり、パソコンや携帯のキーボード入力の精度を上げる努力へと傾注するわけです。

そんなノート大嫌い人間でも記録整理に役立ちそうなノート術を書いてくれたのが、本日紹介する一冊「「結果を出す人」はノートに何を書いているのか」です。

まあ、文字を書くのが嫌いといっても、必要最小限のことを机の上など落ち着いた場所でゆっくり書くのはかまわないのです。一応それは前提として、もらった名刺や撮った写真、さらにネットで拾ったサイトのコピーをプリントアウトしたものなど、あらゆる情報を帳面に挟み、貼り付け、閉じていくという、この本で言うところの「母艦ノート」の設定はかなり強力です。特に面倒くさがりの私にはぴったり。

なんといっても興味深いのは、パソコン・携帯・iPhoneなどなど、デジタル機器をしっかり組み込んだ、今あるべきノート術を成立させているところ。巻末にはノート術(というよりノーティングシステムというべきですね)を支援する文房具やガジェット類の写真付きリストまで用意されており、筆者のガジェッターぶりが垣間見られます。まあ、本を汚すスタイルには相変わらず抵抗感を覚える私ですが(支持する人を否定するつもりはありませんので、念のため)、せっかくある便利なものを存分有効活用しようという考え方には共感するところです。

ノートはただ書くためにあるのではなく、貼り、はさみ、綴じ込む、たまにはお金を入れておく、立体的なガジェットそのものであることを教えられた思いです。

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