今、コロナウイルスを抑え込むために、多くの人々が我慢をし、

精神的にも、物理的にも、経済的にも苦しみに耐え続けています。

 

長く暗く重たいこの世情に加えて、

例年通りGW明け、そして梅雨入りに合わせて、

子供から大人まで、大勢が色々と「しんどい」状態に陥っています。

いわゆる「6月病」のシーズンですね。

 

 

例年より早い梅雨入りもあって、朝がしんどい、起きれない、学校へ行けない、意欲が出ない、そしてイライラや不安が強くなっています。春からの緊張が解ける時期、暑さしんどさなど疲れが出る時期、いろんな要素が一気に、ヒトの心理や自律神経に靄(もや)をかけてきます。

 

さらに昨年からは、コロナ状況が長過ぎ、行動制限(真面目に守っている人がバカをみる状況もあって怒りも一杯ですが)もあって気分転換、気晴らしが出来ず、精神状態は最悪、おそらく過去最悪の6月病にも見えます。

それでも梅雨明けまで、そして暑さ(湿気も)に慣れるまで、7月になるまで、を目標に「何とかかんとか」で乗り切りたいものです。

 

頑張れ子ども達! 頑張れ大人達! 

 

さて、この暗々たる世の中にあって、少しばかりの光明として、コロナワクチン接種が(遅々としてではあるが)進みつつあります。我々医療スタッフはありがたいことに早目に優先接種して頂いたのですが、その他の方への接種が漸く進み出した感じです。

そんな中、昨日6月13日(日曜)に、高齢者(特に80歳以上!)への集団接種のお手伝いに市民会館へ行ってきました。

 

 

総計280余名への接種でしたが、その問診を担当する中で、いつも子どもの診察をしている立場では見ることのない、違う風景があり、色々と感じるものがありました。

 

 まず感じたのは、やっぱり日本人、多くの真面目な方や、良識ある方々は、自分のためだけでなく、社会のためにと、感染予防、行動制限など、辛抱して頑張っておられるんだということを改めて気づきました。自分勝手で、「フェイクな」意見やニュースを流す有名人や、悪意ある名乗らないSNS投稿者など、そんな輩の意見が取り上げられがちですが、毎日必死に、真面目に、勤勉に生きている多くの人々は、やっぱりコロナを心配し、このワクチンを心待ちにしておられたんだと、問診時の表情に、安堵を見せる高齢者が多くおられました。戦っているのは、医療者だけでなく、国民一人一人なんだと、知らない人たちにまで「チーム」を感じました。

 

 ゆっくりだが確実な足取りで入ってこられる独り老紳士、夫婦で手を取り合って歩みを進める背中の曲がった小さなご夫婦、息子に支えられたご婦人、娘に車椅子を押されるおじいちゃんまで、緊張している顔の中にも、「ようやくこの日が来ました!」と表情に見えます。

 

「先生、筋肉注射だから痛いですよね?」「大丈夫ですよ」

「骨と皮だけやから、深く刺さんといてね」「優しく刺してもらいましょうね」

 

こんなほのぼのした会話の中に、安堵な感情が見て取れました。

 

 それにしても、高齢になると、流石にいろんな薬を飲んでいる方が多くて少々びっくりしました。ガンで闘病中の方もいて、既往歴の記述や歩まれる姿の向こうに、その方々のいろんな人生、いろんなご苦労や喜びなどがあるんだろうなと、少々込み上げるものがありました。

 

一組のにこやかな80歳代のご夫婦が手を取り合ってブースを進む姿を拝見し、ここまで長い人生を共に過ごせるというのは、ある意味一番の喜び、一番の忍耐(!)、などなど我が身に置き換えて見ても、感慨深いものがあります。

 

ツバメ飛来の時期と重なってか、このとき「番い(つがい)」という言葉がふと頭に浮かびました。

 

帰宅後に改めて辞書を引いて見たところ、こう記述してありました。

 

 二つのものが組み合わさって一組みになること。また、そのもの。対。

 動物の雄と雌の一組み。また、夫婦。

 機会。折。

 

1-3のどれもが当てはまる、そんな雰囲気の素敵なご夫婦でした。

 

生涯を長く共にすること、できること、これは多くの人々にとっては、一番幸せなことかも知れません。また、その子ども達にとっては、親が仲良しなのは、きっと嬉しいことでしょう。

でも、残念ながら、両親が一緒にいない方(離婚など)がお互いにとって、そして子ども達にとっても幸せなことも時にあります。だから、「つがいではないのは不幸せ」そんなことを言っているのでは決してありません。それはそれで仕方がないことでしょうから、その後の形や人生に幸があることを祈りたいです。

 

 生き別れ、死に別れ、色々な別れ、納得のいく大往生から、納得のいかない不慮の別れまで、人には様々な別れがあり、その向こうに辛い経験や苦労苦悩があるわけで、近年の我が家もその例外ではありませんでしたので、兎に角、自分達に今できることは、今が幸せであれば、それを目一杯大切にして守って行くことなのかなと、今更ながらですが、支えてくれている愚妻に感謝して、後でそっと手を握ってみようかなと思いました。

 

そして、今自分が大事だと思える人を大切に思い、支えていくことは、夫婦の間だけでなく、親と子の間、仕事や仲間の間でも同じで、これら全ての「パートナー」について言えることですね。

 

 昨年は、コロナで診療所も人の出入りが少なかったせいか、入り口自動ドアの上に、ツバメのつがいが飛来し、一時は泥や藁などをせっせと運んで巣作りを始めたのですが、途中でこなくなってとっても残念でした。

 

 

それでもツバメさんに来て欲しい小生は、昨年から病児保育室の駐輪場の軒裏に、人工巣を設置して見ましたが、今年は、予想外に風邪がよく流行していて、患者さんも日に100名(件)、病児保育の利用も日に4-6名と、コロナ禍にも関わらず診療所周辺が賑わっているせいか、近くに飛来さえないのですが、いつの日にかツバメさんがつがいで子育てする姿を見たいなあと、辛抱強く待ちたいと思います。

 

 

最後に、「つがい」の話に番外編があります(グスン)

 

奈良で一人暮らしを始めたばかりの「うっかり娘」の次女さんに、何と衝撃の事実が……

 

「彼氏ができました」ゲッソリ

 

父としては、正直「終わった」…

 

嬉しいような、悲しい(寂しい)ような…笑い泣き

もう少し先かなと思っていた…

写真見せられ、話を聞かされて…

今時珍しい程の、「真面目な好青年」に見えるやん…

チャラいくらいの男なら、「そんなん続かへんやろ」と一蹴出来たものが、こんな真面目な彼氏かあ… 

 

「お父さんと似てるとこがあるよ」とか…

「好きで欲しい車、お父さんの愛車(エスロク)やって」…

「家の車も我が家の車とほぼ一緒(H社)らしい」…

 

ご両親も素敵な方みたいで、彼氏も、家族にすでに話してるらしい…

 

わー、何も否定できるものがない… わー … わー

非の打ち所が無い彼氏…

何だか縁を感じる状況…

 

娘を恋人の様に感じて油断していたバカ父は、正直な気持ち

嬉しい気持ち80%、寂しい(拗ねた)気持ち20%ですね。

 

当の次女さんは、愚妻と一緒に「キャーキャー」言ってる横で、暫くの間、

ちょと拗ねたパパを頑張って演じて自分を慰めたいと思います。

 

まあ、これからどうなるか分かりませんが、出会いや縁を大切に、いろんな経験をしていって欲しいなと、父は思います。

(マニアックに勉強もしっかりしろよ)

 

こんな次女さんも、一人暮らしをしてから、とってもしっかりして、自立して来たのが分かります。

子供が自立するためにもさせた一人暮らしで、予想以上に成長しています。

ほぼノーミスの状態です!

 

そこに加えて、幸せもなんて… 愛の力?(いやいや)

まだまだ子どもだと思っていたのに、しっかりした女性になりつつある18歳がそこにいました。

 

一方で、北のエリアで復活を遂げた長女さんは、念願の大学生活を満喫し、一人暮らしも楽しんでいる様子。

モニター越しに毎日みる顔がとっても柔らかく、いい顔、お姉さんの顔をしているのを見ると安心します。

4歳年下の同級生達にもちょっと一目置かれる存在だそうで、意外と勉強にも燃えている様です。

 

なかなか会えなく、ハグもしたいけど出来ない状況ですが、泣き虫の父は、画面の彼女の顔にそっと指で触れたりして、

次に会えるだろう夏を心待ちにしています照れ

(長女は、彼氏まだみたいなので安心です、怖くて聞いてないけど)

 

こんな感じで、今日はいろんな「番い(つがい)」を感じました。

 

家の周りには、雨の間に、大好きな紫陽花がみんなで一斉に咲き誇っているようです。

この花達の様に、世の中のいろんな「パートナー」が一緒に幸せであって欲しいなと思います。

 

白い紫陽花の花言葉は『寛容』。

パートナーと認め合う意味を込めて、結婚式の装飾にも人気がある花言葉です。

 

ピンクの紫陽花の花言葉は、『元気な女性』『強い愛情』などです。

 

 

さあ、皆さんも、自分のそばの大切な「パートナー」の手を握って見ましょう。

あったかいですよ、きっと。

 

M.A.