※初音ミクの「終わり行く世界と、最後の僕ら。」のパロディです







今日、世界が終わる。

崩れた世界が静かに終わりに向かう。
空虚と悲しみに満ちた、この世界に住む人間達はどう思っているのだろうか?
ただ、世界が終わるという、想像もつかないことを必死に想像しているのだろうか。
終わる世界に残された僕らはどうなるのだろうか。灰になって消えてゆくのか、体が、身体が消えてゆくのか。僕には分からないことだけど、その時になったら僕は何かを叫ぶのだろうか。何かを思うのだろうか。あるいは終りゆく世界の中で僕は歌いつづけるのだろうか。

最期の陽が昇り、最期の今日の始まりを告げた。
崩れたビルが陽の光を遮り、そして今日の終わりには遠くへ消えてゆく。
もしも、全部がゴミと化するのならば、僕は迷わずそのスイッチを押そう。そうすることで、この世界で生きていた人間もゴミとなり、全てが終わる。全部終わらせてやる。


今日、世界が終わる。


これが悪い夢ならば早く目覚めて欲しいものだが、あいにく夢じゃなさそうだ。
何をしようか、迷ったあげく僕は歌うことにした。
道路の真ん中、両手を広げ、空を仰ぎながら歌いだした。
透明感を持たせた僕の声で、お気に入りの歌を歌った。
どうか、どうか、どうか。
僕の歌を無視しないで。
届け、届け、届け。
僕の声。
手を挙げ、マイクを持ったフリをして振りかざす。

例えこの声……「天使の声」と呼ばれた僕の声が掠れてしまっても、最期まで歌ってみせるから。
だから聴いていてほしい。これが最期の僕の「天使の声」。

地面が揺れだした。
けれど怖くはない。
揺れる世界の中、僕はひたすらに歌いつづけた。
大好きな歌を。

時計のベルが世界中に鳴り響いた。これが世界の終わりを知らせるベルらしい。僕は歌うのを止めてベルの音を聞いた。いつの間にか集まっていた人達もまた、ベル音を聞いた。


世界が終わる。


その事実は今だに実感が湧かない。
ただ、もう世界が終わってしまうのならば一つだけ言わせてほしい。






『最悪な世界だったよ神様!』






たくさんの声が僕のに重なり、響いた。
そう思っていたのは僕だけじゃなかったらしい。回りを見回して、少しだけ笑って、また歌いだした。今度は僕ひとりだけじゃなく、みんなで。最悪な世界で歌う歌は皮肉だけど楽しくて嬉しかった。

さぁ、みんなで歌おうか。
この憎い世界も、もう終わりを迎える。

もしも、もしも、もしも。
生まれ変わったとしても僕はこうやって歌い続けていくのだろうか。
そうであってほしい……。

終わった世界の中で僕は思った。







眠たいなかで書いたから意味分からないとこがあるかもw←