「愛して。僕だけを。心の底から強く、強く」

少年は少女の胸に顔を埋め、泣きながら言いました。

「大丈夫だよ。愛してる。貴方だけを愛してる」

少女は少年の頭を撫でながら優しく言います。
少年が愛を求め、少女が愛を渡す。
そんな関係を端からみれば『相思相愛』といった幸せなものなのですが、少年と少女の関係はそんなものではありませんでした。


少年がまだ小さい時。
少年は両親から、それはもう酷い虐待を受けていたのです。
今も生々しい傷が残っているくらいの酷い虐待を。
それゆえに、少年は両親から愛をもらえませんでした。
両親が少年に与えるのはしつけという名の虐待と、生々しい傷でした。
少年が学校へ通ってもいつも独りぼっちです。誰も少年の相手をしようとしません。
また、少年も他人への干渉を拒絶し、孤立していくのでした。

ただ、一人だけ少年に手を差し延べました。それが少女だったのです。
少年は次第に少女へと好意を持ちはじめ、少女も少年に好意を抱いていたのです。
やがて二人は結ばれ、『歪んだ相思相愛』を作り出していくのでした。
閉じこもっている少年と、どこか壊れた少女。
二人が出逢うのは必然的だったのかもしれません。

「永遠なんて信じれない。以心伝心なんて信じてない。今、この瞬間だけしか信じれない。だから……」

「大丈夫、大丈夫だよ。私だけは貴方を愛してるから。だから私だけを信じて?」





~Love~
(歪んだ歪んだ、僕らの恋愛事情)