[竹が主食ナゾ解けた!? パンダ、肉への味覚失う…
国際チーム・遺伝子解析]
(読売新聞 2009年12月15日)
ジャイアントパンダが、肉食のクマ科に属しながら竹を主食にしているのは、
進化の過程で肉の「うまみ」を感じる味覚を失った可能性が高いことが
わかった。
ジャイアントパンダの遺伝情報を解読した北京ゲノム研究所などの国際
チームが解析したもので、英科学誌ネイチャー電子版に14日発表した。
国際チームは3歳のメスのパンダを対象に、全遺伝情報の約94%を解析。
肉食動物特有の消化酵素の遺伝子はあったが、植物繊維のセルロースを
分解する酵素の遺伝子はなかった。
竹の消化は、腸内の微生物の働きで行うと考えられる。
「甘み」「苦み」など基本的な味覚の遺伝子のうち、肉に豊富な「うまみ」を
感じる遺伝子が機能を失っていた。
味覚が変化し、手に入れやすい竹を主食に変えた可能性があるという。
http://osaka.yomiuri.co.jp/science/news/20091215-OYO8T00343.htm