[麻薬持ち出し、保管庫にカード情報で記録 セコムが発売]
(朝日新聞 2018年1月11日)
麻薬や向精神薬の持ち出し、ばっちり記録します――。
警備会社のセコム(東京都)は、解錠した人や日時を記録できる医薬品の保
管庫を発売した。
乱用につながる薬の紛失が医療機関で相次ぐなか、誰がいつ薬を持ち出した
かの確認に役立つという。
山梨県の病院で昨年、睡眠導入剤約3万7千錠の紛失が判明。
長野県や鹿児島県の病院でも、大量の向精神薬の所在がわからなくなった。
医薬品の紛失や在庫数が合わなくなる事例は各地でみられるが、大半は
未解決のままだ。
昨年12月に発売された「セサモMBX」。
幅と高さ30センチ、奥行き25センチで重さは約9キロ。
手術室などの棚に収納するほか、壁に固定もできる。
薬剤部から届いた1日分の麻薬などの保管を想定する。
金属製のカギとICカードを使い解錠する。
国内で普及するICカードに対応し、解錠した時間や使われたICカードの情報を
記録する。
1台12万1千円(税別)。
カギを使わずにこじ開けられたときのセコムへの通報や、監視カメラと連動
して扉が開いた時に周辺を録画するサービスも追加できる。
(福地慶太郎)
https://www.asahi.com/articles/ASKDP4K36KDPULBJ00D.html