[低ビタミンD食の日系アメリカ人男性は脳卒中リスクが高い]
(HealthDay News 2012年5月24日)
ビタミンDの欠乏した食事を摂っている日系アメリカ人男性は、高齢期の
脳卒中リスクが高いことが、新しい長期研究により報告され、米医学誌
「Stroke(脳卒中)」オンライン版に5月24日掲載された。
今回の研究は、ハワイに在住する約7,400人の日系アメリカ人を対象とした
もの。
被験者は、最初の検査および食習慣に関する問診を受けた1960年代半ばから
後半の時点で、45~68歳であった。
34年間の追跡期間中、960人の男性が脳卒中を発症した。
食事中のビタミンDが最も高かった群に比べ、最も低かった群は脳卒中
リスクが22%高く、虚血性脳卒中リスクが27%高かった。
ただし、出血性脳卒中については差がみられなかった。
研究著者の米ハワイ大学ジョン・A.バーンズJohn A. Burns医学専門大学院
研究員のGotaro Kojima氏は、「この研究は、ビタミンDの豊富な食品
摂取は、脳卒中予防にベネフィット(便益)のあることを裏付けるもので
ある」と述べる一方、「この知見が女性や異なる民族の集団にも適用できる
のかどうかはわかっていない」と述べている。
Kojima氏によると、一般には日光が主なビタミンDの摂取源であるが、加齢と
ともに日光からビタミンDを合成するのが難しくなるという。
このため、高齢者はビタミンDの豊富な食品を多く摂るか、サプリメント
(栄養補助食品)を使用する必要がある。
強化ミルク、朝食用シリアル、脂肪の多い魚類および卵黄はいずれも良質な
ビタミンDの摂取源である。
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