インフルエンザ脳症 

30年前


1歳9ヶ月だった甥っ子が

発熱した翌日

インフルエンザ脳症で


亡くなった


生まれてから風邪も引かない

丈夫な子だった


4歳上の兄は

身体が弱く

幼稚園に行くと

何かしら感染して

帰ってくる


この時のインフルエンザも

兄が感染して5日間

39.5℃から下がらず


亡くなった甥っ子は

38.5℃だと聞いていた


熱を出した日に

近所の小児科にかかり

解熱剤をもらい帰宅


そして


夜中に


デジタル計で43℃

3度の痙攣

救急搬送したが


虹の橋を渡ってしまった


当時ボルタレンやポンタールなどが

インフルエンザ脳症を引き起こす事は

あまり知られておらず


その日から

我が家から

幸せな時間は

消えた


子供を亡くすというのは

家族が全て

苦しむ


誰のせいでもないのに


笑っちゃいけないような


楽しんじゃいけないような


30年経ってもまだ

喪が明けない


でも


本当にそうなのかな?


残された家族が

幸せになった方が

良いのでは?


同じ時間が流れるのだから


忘れる事なんかできないけれど

供養の気持ちと

幸せに暮らす時間を

絡ませてはいけないと


不幸があった事を悔やみながら

生きている人に

伝えたい