さて、旅行記の途中ではありますが、書き残しておきたいことがあります。



沖縄に親類縁者がいない我々が、ひょんなことから民宿を経営するお宅の旧盆の様子を間近にみる機会を得たことは、幸運であったとしかいいようがありません。

旧盆中は民宿業をお休みするお宿もあり、おそらくそれが普通なのではないかと思います。

旧盆に帰ってくる家族や親類などの応対、旧盆に欠かせないお料理の準備などで猫の手も借りたいくらいに忙しくなるのは言わずもがな、観光でやってくる人を迎え入れる余裕がない状況にあるのは想像に難くありません。

始めに連絡した宿は、旧盆中は民宿業をお休みするとのことで、次に気になっていた宿に連絡したところ、たまたま予約が取れました。

長男ご夫婦が経営するところで、この旧盆時期にはお子さんやそのご家族が帰省していました。

まるで、一般のご家庭にホームステイしたかのように、御願(うがん)といって、お仏壇やヒヌカンさん(火の神様)に拝む様子などを間近に拝見することができました。


初めて沖縄へ出掛けてから15年以上が経ちます。そのなかで、沖縄の民間信仰や旧暦を基礎とする年中行事に興味を持った私は、どこの研究室に属するわけでもない普通の勤め人ではありますが、時間が経つほどに、あの体験が実に濃いものであったかという思いを強くします。

そのようなお宿にお世話になれたことに、改めてご縁と感謝を感じています。

ちなみに、沖縄の年中行事に興味を持ち読んだ本がこちらです。
出版元のボーダーインクという出版社は、ユニークな本を扱っており、沖縄に興味のある方に大変お勧めです。




続く。