少し前旦那とパリのお店に入ると
店員さんが日本人で、
少しフランス語が拙い感じだった。
ボンジュ〜と言われ、そのまま流れでフランス語でオーダーをする。
途中質問があって、その時に迷ったが思い切って日本語で聞いてみる。
と、その店員さん、慌てたように
「あ、日本人だったんですね!ごめんなさい、マスクで見えなくて・・・」
と謝る。
・・・ここで私は、
日本人に見えなかったあなたが正しいです、私は半分しか日本人じゃないので!
と言いたい衝動に駆られたのだが。
聞かれてもいないのにわざわざハーフだと自己申告する事が滑稽に思えて、
(じゃあもう日本人という事にしよう、って言うか日本人である事は間違いではないし、でも、それでもそう見えなかったあなたは間違ってないですよ、あやまらないで、あって言うかこのごめんは日本特有の意味のないごめんやろうから謝らないでなんて言われたら逆に「は?」ってなるやろうけど、でもつまり私は日本人であって日本人じゃないようなもんだから、あ、でもどうでもいいですよねこんな事!・・・)
と脳内でどうでもいい考えが忙しく巡った。
そしてそれが焦りとなり私はヘラヘラと笑うことしかできなかった。
もし、話の流れで日本人ですか?と聞かれたら、あ、はい、半分だけですが、とか、あ、はい、母がいちおう・・・(←全然一応ではない)などと私は答える。
(ハーフです、と言っても良いのだが、ハーフだと自慢してると思う人が稀にいそうな気がして半分と言うのが無難かなと逃げている)
でもこの店員さんとは世間話をしてたわけでもなく、すぐ終了しそうなこのやりとりの中、不自然に自分語りをするような、自己紹介をするような真似はしたくなくて。
・・・いやもうこの店員さんは私の事なんか数日経った今すっかり忘れてるだろうが。
私はどうすれば良かったのか。
やっぱり日本語で話したのが良くなかったのか・・・
そうすら思い始めている。
しかし一度、
日本人の店員さんがフランス語で接客をしていて、私はそこにハーフ友達といたのだが、
フランス語でオーダーしようとすると
「日本語でどうぞ」
と睨まれながら言われてしまった事がある。
(おそらく友達と日本語で話してるのが聞こえたのだろう)
だから、当時はフランス語を仕事で話してる日本人にわざわざ日本語を話すのは失礼かなと思ってたのだが、それ以来正解が解らなくなってしまっている。
と言った感じで、
何語で話しかけるか迷うし、
日本人なんですねと言われて否定すべきか迷うし、しないとしなかったで嘘ついた気分になるし、
あ、別に日本人に思われたい訳ではないんですけどね!!と意味不明な訂正コメントもいれたくなりそうになるし・・・
まぁつまり問題は私がハーフとしておかれるこのような状況と言うよりは、
とことん気にしいなこの性格なのだが。
ハーフである事は私はめちゃくちゃプラスに捉えているが、
小学生時代、
『日本にいる時は「普通の」日本人でいれたらいいのになぁ』
『逆にフランスいる時は「普通の」フランス人で・・・』
と少し思ってたことを思い出す。