ムーミンの生みの親、トーベ・ヤンソン/河出書房新社
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今日の地元紙の本の紹介のページ


にトーベ・ヤンソンに関する本の紹介


がありました。著者はトゥーラ・カルヤラネン


彼女はヘルシンキ近代美術館館長を務めた


美術史家で、画家としてのトーベ・ヤンソン


に着目した人。今年はトーベ・ヤンソンの生誕


100年。ムーミングッズがあちこちに出回った


年でもあります。



さて、以前にピーターパンの作者J. M. Barrie


のことに触れたことがあります。


Barrie(バリ)の母は彼のすぐ上の兄を溺愛して


おりましたが、もっとも愛したその息子は事故で


亡くなりバリの母はこれを境に心の病に・・・


幼いバリは母に寄り添う子。


そのバリが書いた「ピーター・パン」は子供が天国に


召される時、途中まで付いて行ってあげる妖精です。



トーベ・ヤンソンのこのブックレビューを読んで始めて


知ったことがあります。


この本の書評が聖心女子大教授、富原眞弓さんによ


って書かれております。それを引用させていただきます。


「ヤンソンは戦時中、大胆な政治風刺画を描くことで


戦争の恐怖を発散し、不安から逃れるためにムーミン


の世界を創り出した。・・・ユダヤ系であるがゆえに改名や


亡命を選び、反戦活動家として地下に潜伏した。」



ピーター・パンはバリが兄のことを思い描いて天国まで


夭折の子供を連れて行ってあげる妖精であったこと。


ムーミンは戦争の恐怖、不安から逃れるための世界だ


ったこと。


このようなことを知るとムーミンやピーター・パンが


さらに、すごく深く、愛しくなりました。