前川國男の作品が弘前には8つあります。


          市役所
生きてるって、なかなかいいね。
   

         市民会館
生きてるって、なかなかいいね。

一人の女性がある建物に魅せられました。


    私、この建物好き


 このことから物事は大きく変わりました。



1月3日の東奥日報を切り抜きました。 


生きてるって、なかなかいいね。

弘前にはル・コルビジェに師事した建築家


前川國男の処女作木村産業研究所があります。


上の写真は完成して間もないころの木村産業研究所。


バルコニーの上に前川國男と木村隆三。


昭和30年代に凍害のためにバルコニーが取り外され


て以来、格子がはめられています。



前川の建物を大切にする会の代表葛西ひろみさんは


「私、この建物好き」と建物に魅せられてしまった。


その後、この建物の中で行われている会のメンバー


となり、何年も月日は流れ、徐々にこの建物の魅力が


他の人々に伝わりました。ゆっくり啓蒙活動でした。




この建物は現在国の登録有形文化財です。


弘前市はこれを景観重要建造物に指定しました。



小さき市民の思いが今ここに


国の登録有形文化財の指定をうけるまでに


しました。そして弘前市は景観重要建造物に


この前川処女作を指定しました。


政治を動かすのは市民だ・・・ということを体感


しています。



今回バルコニー修復の運びとなりました。


修復費用240万円のうち市が半額を助成します。


残り半分は前川の建物を大切にする会が


中心となり募金活動をしています。


彼女から連絡いただいたときに彼女は一口1000円の


人がたくさんいて下さったら嬉しいの。


政治や経済活動とは全く違う観点から


とても身近なものとして


一人でも多くの方がこの建物を見守って下さったら


どんなに素敵なことかしら・・・と。




バブルの時代なら間違いなく取り壊されていたであろ


うほかの建物も「前川の建物を大切にする会」が中心と


なって今は亡き当時弘前工業高校の古跡先生の魂の


こもるお導きで中央高校講堂は保存されることとなりました。




世の中にこれに勝る建造物など掃いて捨てるほどある


ことでしょう。しかし、誇りを持って私たちの手で守った


ものほど大切なものはないという思いで我々弘前の


熱い思いをご紹介させていただきました。