今日の公演の後、メンバー数人でファントムに付いて色々語っていた。


樹里ちゃんの言ってたカルロッタ&ショレーの正義について。

芝居の空気感をどうサウンドで表現するか。

物語に潜む深層心理とさらにその奥に潜むシンボル的暗喩。

それをどこまで汲み取った上でサウンドに反映させるか。また、敢えてナイーブに表現することでその暗喩を引き立たせるか、その選択の根拠、基準。

ショレーのカルロッタに対する愛情や「音楽は上等な奴らだけのものか…」に続く一連のセリフから浮かび上がる現代の業界のあり方との間接的比喩の可能性。

コピットの映画版でのエリックを撃つ時のバート・ランキャスター扮するキャリエールの表情から得た情景描写のヒント

なぜ今回ベラドーヴァが出てこないと思われるか。

色々な事を色々なアングルからみんなで話した。


勿論贔屓の役者に惚れ、純粋に楽しんだり、歌を楽しんだりするのもとてもいい楽しみ方だ。


芝居の奥行き、さらにその奥にある面白さって云うのは、常に新しい関連性、発見が紐解かれる事である。脚本、演出の中には数層にも及ぶあらゆるメッセージ、カラクリが秘められている部分もあって、それが紐解かれたときにガーンという衝撃を生む楽しさもある。


その楽しさを知ったら虜になってしまうぐらいの魅力があるのが芝居である。ピュアな人間感情や情景描写ってその背景を知ることで深みと奥行きが出る。


だからそういう脚本、演出に奥行きのある作品は何十回やっても飽きないし、常に進化がある。


明日はもう少しオーバーチュアのテュッテイのサウンドにゴシックの要素をくわえたいのと、M13にもう少しスペース的余裕があればカップミュートのサウンドがセクシーになると思う。色々楽しみだ。3日~6日は所用で長崎へ。ファントムも、もうすぐおわってしまう。しかし、最高の世界をさらに表現したいね。