選んだ相手だから。自分の希望を全て叶えてくれる理想の、思い描いたすべてをカバーし、更にお釣りがくるような人であって欲しい。
私の心の中も、なにもかも見抜いてわかって、優しくて、全てに正しく清廉で弱さや脆さなどカケラも持ち合わせない。
・・・神か![]()
私の個人的なところなのですが。
全てを共有し解りあえるなどありえない。そもそもそんな人はいない、と思う。
勿論、歩み寄るとか共感するとか、それはある。すごく大事。けど、全て憑依するようなシンクロはない。
想像の中で造りあげた彼に目の前の彼が重ならない、こちらの思うとおりに感じてくれない、考えてくれない、と苦しむことは不毛で。
だって相手は神じゃないもん。ヒトだもん。
違うということは、そりゃ痛い時もある。けど自分では持ちえない価値観を垣間見ることだと思う。
取り入れるとか拒否するとか、ではなくて。
「あーねー。そうきたか。これ以上言っても平行線なら・・・やめとこ、時間と感情の無駄だ」と。
今の私はそれを理解できたから。自分にも相手にも少し優しくなれたんじゃないかなとは思うけど
これは諦めじゃない、妥協でもない。
自分の愛したひと、それは恋人に限らないけれどそのままをただ認識するということ。
出来ない場合もある、私の場合は母がそう。
その場合は気持ちの距離を置くことで均衡を保つ。
私は昔よりも随分生きやすく楽になった。
・・・様々に受け止められた経験を、愛した男たちから得て、得続けているからだけど。
でも、その時の私は事務局長に「神」的な関わりを全身全霊で要求してた。
年齢が上で経験も知識も豊富な事務局長には一目惚れに近かった。それにバブル期にあらかたやりきったオトコだったからモテる魅せ方を知ってた。色々扱いの上手い、見抜くことに長けた、綺麗で華やかなタイプ。
ハズレが無かった、仕事の仕方も含めて。
だから一気に恋に落ちた。好きだった。
ね、好きに理由が無いと好きにならない頃。
でも
目の前の人は神じゃなくヒト。
カッコよくあったって、弱くもあり疲れもする。歳が離れていても女に寄りかかりたい時もある。
見せないように振舞いたい人だったからなおさら、押し殺したものもあったろうと思う。
そんな事務局長を受け止めた気配、は私も見せた。でも、彼の弱さや脆さや苦しみなんてことは私の中で認められなくて、私の中の当たり前を事務局長にはぶつけ、予想外な反応に驚きがっかりする
事務局長だってそりゃあ言いたいことを言ってきた。
だけど、私よりは大人で。
そして、わかって欲しい男のプライドも捨てきれない、素直になれない人で。

