ひとつは、50歳を過ぎたご主人のもとにらお子さんが授かったこと。
もうひとつは、31歳の若い仲間が結婚し、六本木の有名ホテルで結婚披露宴を挙げたことです。
どちらも人生の大きな節目であり、私自身もとても嬉しい気持ちになりました。
お祝い事があると、贈り物をしたり、お祝いの言葉を贈ったりする機会が増えます。
そんな中でふと気になったのが「熨斗(のし)」です。
お祝いの品には当たり前のように熨斗が付いていますが、その語源をご存じでしょうか。
実は「熨斗」の由来は海産物の「アワビ」にあります。
昔の日本では、アワビを薄く伸ばして乾燥させた「熨斗鮑(のしあわび)」が縁起物として用いられていました。
アワビは古くから長寿や繁栄を象徴する食べ物とされ、贈り物に添えることで相手の幸せや健康を願ったそうです。
現在の熨斗紙に描かれている黄色い細長い飾りは、この熨斗鮑を表しています。
一般には紙の飾りとして受け継がれていますが、天皇家の儀式や重要な贈答の場面では、現在でも本物の熨斗鮑が用いられているそうです。
千年以上続く日本の伝統文化が、今なお受け継がれていることに驚かされます。
私たちは普段何気なく熨斗を目にしていますが、その背景には海の恵みへの感謝と、相手を思いやる日本人の心が込められているのです。
建物も文化も、人から人へ受け継がれていくものです。
古民家の再生に携わる私たちも、こうした日本の伝統や心遣いを次の世代へ伝えていく役割があるのかもしれません。
仲間たちの幸せな報告に触れながら、改めて日本のお祝い文化の奥深さを感じた一日でした。
古民家や伝統構法が受け継がれてきたように、日本人の心や文化も次の世代へ伝えていきたいものです。
未来の子どもたちにも、こうした素晴らしい日本の伝統文化が受け継がれていくことを願っています。


