皆さんは「とどのつまり」という言葉の語源をご存知でしょうか。
「結局のところ」「最後に行き着くところ」という意味で使われる言葉ですが、実は出世魚であるボラに由来していると言われています。
ボラは成長に合わせて名前が変わる魚です。
関東では、
・オボコ
・イナ
・ボラ
・トド
と呼ばれ、最後の段階が「トド」です。
つまり「とどのつまり」とは、ボラが成長して最後にたどり着く姿である「トド」から生まれた言葉なのです。
私は先日、この話を聞いて少し考えさせられました。
人間にもそれぞれの人生の段階があります。
子ども時代があり、社会人となり、家庭を持ち、仕事や地域活動に取り組みながら年齢を重ねていきます。
では、自分は今どの段階にいるのだろうか。
59歳になった私は、若い頃と比べれば間違いなく人生の後半戦です。
とはいえ、まだまだやりたいこともありますし、挑戦したいこともたくさんあります。
一方で、「とどのつまり」を意識する年齢になったことも事実です。
私たちが取り組む空き家相談の現場では、
「親が亡くなってから何をして良いか分からない」
「実家の荷物がそのままになっている」
「相続の話を一度もしていなかった」
という相談を数多く受けます。
多くの場合、問題は突然発生したのではありません。
「いつかやろう」
「まだ元気だから大丈夫」
そう思っているうちに時間だけが過ぎてしまった結果です。
「とどのつまり」まで先送りしても、それは結局未来の子どもたちが引き継ぐことになるのです。
私は、「とどのつまり」は人生の終着点を意味する言葉ではないと思っています。
むしろ、自分がどこへ向かっているのか自分の人生にとって本当に大切なものは何かを考えるきっかけになる言葉なのではないでしょうか。
私はまだ「トド」ではないと思っています(笑)。
ですが、いつか迎えるその時を意識しながら、今できることをひとつひとつ積み重ねて、未来の子どもたちに繋いでいきたいと思います。
人生の最終章をより良いものにするためにも、今の自分がどの段階にいるのかを見つめ直してみてはいかがでしょうか。
