本日、フィリピン付近で大きな地震が発生し、日本でも各地で津波への注意喚起が行われました。
日本から遠く離れた場所で発生した地震ですが、津波は国境を越えて伝わります。
改めて感じたのは、自然災害は決して一国だけの問題ではなく、地球規模でつながっているということです。
日本に住んでいると、地震や津波、台風は日本特有の災害のように感じることがあります。
しかし実際には、フィリピンやインドネシア周辺の地震、アメリカ西海岸の津波、世界各地の異常気象、大規模な火山噴火などが相互に影響し合っています。
私たちは日本の災害だけを見るのではなく、世界で起きている自然現象にも関心を持つ必要があるのではないでしょうか。
さて、地震というと建物の耐震性に目が向きます。
もちろん耐震化はとても大切です。しかし、耐震診断や構造設計に携わる立場として感じるのは、「建物だけでなく地盤を見ることの重要性」です。

写真は、1923年の関東大震災の際に実際にずれた丹那断層の保存展示です。
海底の断層がずれると、海底地盤が一瞬で数メートル上下することがあります。
すると、海底が隆起・沈降することにより、その上にある膨大な海水も一緒に動きます。これが津波です。

同じ建物であっても、
・岩盤の上に建つ家
・扇状地に建つ家
・軟弱地盤に建つ家
・埋立地や盛土造成地に建つ家
では、地震の揺れ方や被害の出方が大きく異なります。
また、津波についても同様です。
海岸近くの低地や河川沿いでは津波が侵入しやすく、地盤の状況によって被害の大きさも変わります。
建物が丈夫でも、地盤や立地条件によっては大きな被害を受ける可能性があります。
最近、糸魚川-静岡構造線やフォッサマグナについて調べる機会がありました。
これらは日本列島の成り立ちと深く関わる地質構造ですが、フォッサマグナだから地盤が弱いという単純な話ではありません。
同じ地域の中でも、良好な岩盤地盤もあれば軟弱地盤もあります。
大切なのは、「自分の家がどのような地盤の上に建っているのか」を知ることです。
私たちが調査する古民家も、長い年月残っている建物は、水はけや地形の良い場所に建てられていることが少なくありません。
昔の人たちは、経験の中から安全な土地を見極める知恵を持っていたのでしょう。
地震、津波、豪雨、土砂災害。自然災害は避けることができません。
だからこそ、
・建物の耐震性
・地盤の安全性
・津波や洪水のリスク
・避難経路の確認
を日頃から意識することが大切です。
自然災害は日本だけの問題ではありません。
世界で起きている出来事を自分事として捉え、その学びを地域の防災や住まい選びに活かしていく。そんな住教育の視点が、これからますます重要になるのではないかと思います。
