心室性期外収縮について | 文京内科・循環器クリニックのブログ

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東京都文京区本駒込2-10-3 ウエストワンビル4Fにあるクリニック(https://www.bunkyo-cl.jp/)の、医師で院長のブログです。


胸が一瞬ドキッと感じがする症状の方で、心電図の検査をすると、心室性期外収縮という不整脈の所見がみられることがあります。

脈が抜けるという場合もあれば、胸の違和感、時には何か込み上げる感じなど、さまざまな症状として出現します。


心室性期外収縮では、通常の脈拍とは違った形の心電図の少し大きな波形がみられます。


心臓の拍動は通常、心臓の内部の刺激伝導系という電気の伝導経路を電気の刺激、興奮が伝わることによって起こりますが、心室性期外収縮では、心臓の筋肉の別の部位で起こった電気刺激が起源となって心臓の拍動が起こります。通常の心臓の拍動とは異なった、いわば余計な心臓の拍動です。


心室性期外収縮の起こる原因としては、心筋梗塞や心筋症といった心臓の病気のこともありますが、過労や睡眠不足やストレスが原因になることもあります。

原因となる心臓の病気が明らかでない場合には、心室性期外収縮という不整脈自体は、危険性が高いものではなく、治療が必要でない場合も少なくありません。


心臓の病気が心室性期外収縮の原因になっている場合にはその病気の治療が必要になります。

胸の違和感などの不整脈の症状が強い場合には、心室性期外収縮を減らす薬による治療が必要になる場合もあります。

過労や睡眠不足やストレスが原因になっている場合には、それらをなるべく回避する必要があります。


心室性期外収縮の原因となっている病気があるかどうかを調べるためには、12誘導心電図検査や胸部レントゲン撮影といった基本的な検査のほか、心臓超音波検査や長時間心電図検査(ホルター心電図検査)、心臓のMRIやCT検査などが検討されます。