先日、定期外来に行った時の話です。
移乗介助が下手で困りました。
人によって必要な介助量が違うんだから、
少なくとも「何を手伝いましょうか?」くらい聞いて欲しいです。
それを無言で、いきなり
カツのズボンの腰の所を「持ち上げ」ようとしたので、
思わず手をはたいてしまいました。
だいたい、その場所を「持ち上げ」ようとする医療者は、
介助が下手くそです。
下手な人に限って、
相撲の吊り出しの様に無理やり「持ち上げ」ようとします。
http://www.47news.jp/CN/201203/CN2012031201002026.htmlより
そんな事をしたらズボンが破れそうになるし、
第1ズボンもパンツも(人によってはオムツも)割れ目に食い込みます。
お笑い芸人の大島みたいになってしまいます。
http://laughy.jp/1405349098126195629より
着地した時には、ズボンが胸のところまで上がってしまって、
赤塚不二夫の漫画に出て来るデカパン状態です。
http://romanza.cocolog-nifty.com/blog/2013/08/index.htmlより
こんなやり方が正しい移乗介助だとは、
私には、とても思えません。
なのに、どこに行っても、たいていの医師も看護師も、
時には療法士も、その場所を「持ち上げ」ようとします。
もしかしたら教科書に
「ズボンの腰を持ち上げなさい」と書いてあるんでしょうか?
尋ねてみたら、ヘルパーさんの教科書にも、療法士さんの教科書にも
「ズボンの腰を持ち上げなさい」と書いてあるそうです。
とてもガッカリしました。
安全のために持つというなら、
倒れそうな時に、とっさにつかむだけにして欲しいです。
ズボンの腰を持った方が介助者は簡単なのかもしれませんが、
持ってもイイけど「吊り上げ」は止めて欲しいです。
きっとベルト吊り上げ方式の人達は、
その方が手っ取り早い(迅速かつ安全)と考えてるんだと思います。
でも介助される側はモノじゃないです。
痛いとか不快も考慮して欲しいです。
それに「上に吊り上げる」だと
介助者も腰痛になり易いんじゃないかと思います。
考えてみれば移乗介助が必要な人で
介助方法にまで文句を言う人は少ないのかもしれません。
だから「介助され心地」まで考慮されてないんだろうと思いました。
せめて教科書には「食い込み注意」と書いて欲しいです。
※下記のように記載されてるサイトもありました。
「介護者は対象者の腰に手をまわし、腰を保持する。
介助ベルトがあると便利だけど、無い時はズボンをつかんでる。
(これってパンツやオムツが食い込んで痛いらしいから、出来るだけ腰を保持しましょう)」
http://www.eonet.ne.jp/~sarukiti/idou.html
「ズボンを持つと下着等が股間やお尻に食い込んでしまい、不快な感じが続く上、
ソケイ部が圧迫され、血流が悪くなる場合もある。」
http://www.caresapo.jp/kaigo/gijutsu/83dn3a000000j4jx.html
※私自身はカツの移乗介助の際は、腋下に腕を入れ前方に引き寄せるようにしています。
またズボンを持つ必要に迫られた場合は、背中側ではなく両サイド(腰骨付近)を持つようにしています。それだけで全然ちがいます。