日刊ゲンダイDIGITAL
【転載開始】
■「おこめ券」でJAはボロ儲け?
国民から「いらない!」とブーイングでも
鈴木農相が執着するワケ
公開日:2025/11/30
完全に開き直り(鈴木農相)/(C)日刊ゲンダイ
やはり「農協ファースト」「JA第一」という
ことか。
高市政権が「物価高対策」に盛り込んだ
「おこめ券」の配布。
はやくも国民からは「おこめ券はいらない!」
の声が上がっているが、「おこめ券」を
イチ押ししている鈴木憲和農相は、来月3日から
自治体向けの説明会を開催するという。
28日、「そもそも、おこめ券自体の存在を知
られていないということもあるのかなと思いま
したので、自治体の皆さんと情報を共有させて
いただきたい」と会見で明らかにした。
どんな物価高対策を実施するかは各自治体が
決定するため、政府が推奨する「おこめ券」に
ついて自治体から問い合わせが相次いでいると
いう。
鈴木農相は自ら「おこめ券」を自治体に売り
込むつもりだ。
しかし、さすがに「おこめ券」の配布に対し
ては「農協への利益誘導だ」と批判が噴出して
いる。
28日の会見でも記者から「税金でおこめ券を
配ると、発行2団体に利益集中するのでは」と
の質問が飛んだ。
「おこめ券」は、全農と全米販の2団体が発行し
ているからだ。
1枚500円だが、440円分のコメしか買えず、
差額の60円は印刷代やマージンだという。
それでも、鈴木農相は「おこめ券を使うか、
使わないかは自治体の自由だ」と、完全に開き
直っている。
案の定、ネット上は、批判のオンパレードだ。
《高騰した新米は売れずに行き場を失い、JAや
中間業者の倉庫は山積みになっています。おこめ
券はそれらをさばくための対策》
《JAや全米販には億単位の利益が転がり込む
ことでしょう》
《おこめ券を知られていないと言ってJAの為に
宣伝してあげている》
どんなに批判されても、鈴木農相は引く気がない
という。
「鈴木さんは農水省出身、選挙区はコメどころの
山形県。農協が全面的にバックアップしている筋金
入りの農水族です。『JAへの利益誘導だ』との批判
は、鈴木さんにはマイナスにならない。むしろプラ
スでしょう。おこめ券を使ってコメの価格を維持し
ようという計算もあるはずです」(霞が関関係者)
しかし、このままコメの高騰が続いたら、いずれ
消費者のコメ離れを招くだけなのではないか。
経済ジャーナリストの荻原博子氏はこう言う。
「一番の問題は、政府に農業政策の大きなビジョン
がないことです。コメの増産に舵を切ったと思った
ら、減反に戻るなど、猫の目のようにクルクル変わ
っている。これではコメ農家も将来を見通せません
よ。欧州は“食料安全保障”の観点から、農家に補助
金を出して十分な食料を確保しています。おこめ券
を配って目先の米価を維持するだけでは、農家にと
っても消費者にとっても良いことはありません」
JAだけがボロ儲けすることになるのか。
【転載終了】
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視野の狭い官僚的思考の結果でしょうね。
