日刊ゲンダイDIGITAL
【転載開始】
■ドジャース大谷翔平が直面する米国人の
「差別的敵愾心」・・・
米野球専門誌はMVPに選ばず
公開日:2025/10/09
大谷翔平(C)共同通信社
大谷翔平(31=ドジャース)に逆風が
吹いているという話がある。
フィリーズとの地区シリーズをカバー
する特派員のひとりがこう言うのだ。
「球審のジャッジですよ。大谷に対する
ストライク、ボールの判定が、他の選手と
比べてもシビアに感じる。特にドジャース
が王手をかけたフィラデルフィアの第2戦
はそう見えました」
そういえば、日本時間7日、米野球専門誌
「ベースボール・アメリカ」は今年のMVPに
ヤンキースのジャッジ(33)を選出。
同じく米野球専門誌の
「ベースボール・ダイジェスト」も、MVP
にはメジャーの捕手で初の60本塁打を
マークしてタイトルを獲得したマリナーズ
のローリー(28)を選んだ。
今季、二刀流が復活、打者として55本塁打、
投手として14試合に先発して1勝1敗、
防御率2.87で3年連続4度目のMVPが確実視
される大谷ではなかった。
「WAR」は打撃、走塁、守備、投球を
総合的に判断、選手の勝利への貢献度を
表す数値で、MVPを決める際の重要な
指標になる。
今季のWARメジャートップはジャッジで
10.1。
大谷は投手も合わせて9.4で2位。
ローリーは9.1で3位だった。
打撃に限れば大谷は7.5で4位。ウィット
ジュニア(ロイヤルズ)の8.0にも及ばな
かった(数字はいずれも米サイト「ファン
グラフス」)。
今季は2度目の右肘靱帯修復手術明け。
投げ始めたのは6月中旬からで、投手の規定
に達しなかったのはマイナスだし、以前と
比べたら二刀流としてのインパクトが薄れ
てきたことはあるだろう。
けれども、「米国で本塁打を量産し続け
る大谷に逆風が吹いているのは事実。レギュ
ラーシーズンで本塁打トップのシュワーバー
(フィリーズ)に2本差、残り2試合という
状況で欠場したことは、いまだに波紋を呼
んでいます」と、米誌コラムニストの
ビリー・デービス氏はこう続ける。
■「161試合目の不可解欠場は“何らかの力”
が働いたのでは」
ロバーツ監督(C)共同通信社
「大谷は今季、2年連続50本塁打をマーク。
これはメジャー史上6人目の快挙です。米国
は基本的に筋骨隆々のマッチョがもてはやさ
れる国。速い球を投げる投手や、打者はパワー
ヒッターが評価される。個人タイトルの中でも、
本塁打王は特別な意味をもちます。そんな国
でアジア人の大谷が昨年まで2年連続本塁打王
を獲得したことに、米国人は内心、忸怩たる
思いでいる。クチにはしませんけど、冗談じゃ
ないと、敵愾心すら抱いています。そんな状況
で、大谷は3年連続本塁打王まで視野に入れた。
3年連続となると、2001~03年のアレックス・
ロドリゲス(当時レンジャーズ)以来。『アメ
リカ・ファースト』を維持するためにも、何ら
かの力が働いて、大谷は欠場を余儀なくされた
のではないか」
ドジャースのロバーツ監督は、大谷の161
試合目の欠場について「トミー(エドマン)は
打席が必要だったし、守備にも就けない。それ
だけに(DHの大谷に)休養を取らせる判断は
しやすかった」と言い、シュワーバーとのタイ
トル争いに「(大谷は)気にしていないと思う。
彼はMVPを獲得するからね」と続けた。
しかし、デービス氏も言うように、本塁打王
のタイトルは米国で特別な意味をもつ。
まして3年連続となれば、その価値はハネ上がる。
MVPを獲得するのだから、それでいいだろうと
いうものではない。
大谷は162試合目の最終戦で55本塁打を
放った。
チームのワールドシリーズ連覇のため、休養を
とるのがベストだったとはいえ、1試合3本塁打
をマークしたこともあるように爆発力のある
大谷のこと。
勝負事に「たら」や「れば」は禁句ながら、
仮に161試合目に出場していたら、シュワーバ
ーに並ぶか追い抜いたかもしれないのだ。
ドジャースはただでさえ、他球団のやっかみ
の対象になっている。
二刀流選手は投手として換算されない。
通常13人のベンチ入り投手を、二刀流選手も
含めて14人起用できる「大谷ルール」に対し
て他球団から「不公平」という声が上がって
いる。
山本由伸(27)や佐々木朗希(23)を
ポスティングで獲得した際には、タンパリング
疑惑も持ち上がった。
17年オフ、大谷がポスティングでメジャー挑戦
した際もしかりだ。
カネも人気もある常勝球団が“裏技”まで使って
有力選手を次々と手に入れ、なおかつ規則まで
優遇されていると他球団は怒り心頭なのだ。
そんな批判を浴びているところにもってきて、
大谷が米国のパワーを象徴する本塁打王のタイ
トルを3年連続で獲得しようものなら、火に油
を注ぐことになりかねない。
デービス氏は言葉を濁したが、そうなる以前に
ドジャースが“忖度”して大谷を休ませた可能性
はある。
本拠地のロスに戻ったドジャースは、9日、
フィリーズとの地区シリーズ第3戦(5回戦制)
を行う。
大谷は今後も、「目に見えない敵」を相手に
しなければならない。
【転載終了】
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これもアメリカという国なんですよね。
元々″アメリカファースト″の国ですから。

