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【転載開始】

■空港検疫「陽性」過去最多 
 五輪ありき入国緩和で感染加速
 公開日:2020/11/28

 新型コロナウイルスの感染が再拡大
する中、東京五輪の開催に向けた準備
が着々と進められている。
27日は来年の「海の日」を開会日前日
の7月22日、「スポーツの日」を
開会当日の翌23日、「山の日」を
閉会日の8月8日に変更する五輪祝日
移動法が成立。
五輪ありきで海外との往来を再開させる
入国緩和はなし崩しに拡大させ、
空港検疫で判明した今月の陽性者は
過去最大に増加。
水際対策もグラついている。

 27日は海外から成田、羽田、関空に
到着した男女20人の感染が判明。
今月の累計陽性者は313人に達し、
1カ月当たりの過去最多を日々更新して
いる。
厚労省は「国内の感染の拡大は国内由来
と考えている」(検疫所業務管理室)
と言うが、本当に大丈夫か。

 政府は5月の緊急事態宣言解除後、
ビジネス往来などを中心に入国規制を徐々
に緩和。
10月からは、14日間の待機や公共交通
機関の不使用などを条件に、全世界から
中長期の在留資格を持つ外国人の入国を
認めている。
外国人の入国者は9月の1万3700人
から10月は2万7400人へと倍増。
今月から中韓など11の国・地域からの
入国者については空港でのウイルス検査
が不要になった。

■入国後の管理もゆるゆる

 入国後の管理もゆるゆるだ。
COCOA(新型コロナ接触アプリ)の
インストールや地図アプリを利用した
位置情報の保存が推奨されていることへ
の理解を誓約させ、
14日間の健康フォローアップはLINE
のトークアプリでのやりとり。

 「家族や親族が迎えに来たと申告して、
公共交通機関で移動するケースは少なく
ありません」(保健所関係者)

 医療ガバナンス研究所理事長の上昌広氏
はこう言う。

 「これだけルーズな防疫体制では、海外
からウイルスが持ち込まれているのは間違
いないでしょう。菅首相は入国緩和を進め、
海外との往来を正常化することで五輪開催
の地ならしをしたいのでしょうが、逆に
海外には管理がいい加減な危険な国に映り、
五輪開催への警戒感が強まる可能性もあり
ます」

 このままでは、かえって裏目に出るん
じゃないか。

【転載終了】

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 国民がどんなに感染拡大防止に協力し
ても無駄になりそうですね。