「名僧とは何か」

 

行基の生い立ちと修行

行基は「大僧正正舎利瓶紀」に拠ると、名を法行と言い、行基は通称のようである。和泉国大鳥郡蜂田里で、父高志才智、母蜂田古爾比売の間に長子として誕生した。

 

天武十年十四歳で出家し二十四歳で徳光禅師から具足戒を受けた。行基はこのころ飛鳥寺に止住し「瑜伽論」「唯識論」を学んでいた。そして山林修行は経典に基づく学問的思想深化より、禅定による悟りの境地を求めたと思われるが、この間に彼は宗教家としての自覚を高め、菩薩行としての民間布教を志したのである。

 

◎私は民間布教による実践活動を人生の意義として日々を歩ませて頂きます。