「仏を信じる者は護られる」

◎是の経を持たん者を擁護して百由旬の内に諸の衰患なからしむべし。

忘れもしない、昭和四十四年九月十五日のことである。激しく玄関の戸を叩く音を夢の中で聞いて飛び起きた。カーテンを開いてみる。何かを叫ぶ女の人の向こうは火の海で、パチパチとはじけるような音がしていた。時計は五時を回っていた山門前に建っている保育園の木造園舎は窓という窓から火を吹きだし事務室の中から重要なものを出そうとしたがもう手遅れだった。庫裏にもどり、一一九番に急報した。消防車はなかなか来ず火は羽目板をはい隣の工場をなめはじめた。

母は裸足で外をウロウロ歩き「どうしょう、どうしょう」と口走るばかり、すっかり気が動転していた。私といえば保育園の庭にあるプールの水道をひねり水槽にたまった水をバケツでかけようとする愚かなことに夢中になっていた。隣の工場の棟が崩れ落ち、その隣の靴店の倉庫に延焼しはじめたころ、ようやく消防車がきてそれ以上の延焼を食い止めてくれた。警察や消防署の検証の中で、ますます出火元が保育室の子供のロッカーあたりであることが明確になると延焼先への見舞金、謝罪等の事後処理を急がねばならなかった。寺の役員と相談して謝りに思っていた朝、地方紙に十七歳の放火癖のある少年が放火容疑で逮捕されたという記事が載り急転直下、事は解決した。保育園は国や県、心ある方々の協力で再建の運びとなった。やはり仏を信じなければいけないと思った。仏は法華経を持つ者を擁護して下さるのである。     丸茂湛祥さんの著書より

◎仏を信じすべてを、お任せして修行をさせて頂きましょう。

 

=一乘会からのお知らせ=

◎9月11日(水)午後1時より、写経会、バザーを開催させて頂きます

お気軽にお越し下さい、お待ちしています。

◎9月23日(月)午後12時30分より

 秋季彼岸大法要を厳修致します。

詳しくは一乘会のホームページをご覧ください。

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