押し返されるギュンター。
アイリスを言いくるめるのは無理なようです…。

アースルーリンドについて。国の紹介
イラスト入り登場人物紹介(まだ全部じゃありませんが…)
「二年目」を最初から読む
『幼い頃』を最初から読む講師の声が飛び、皆馬の鞍から、練習用の剣を引き抜く。
班毎に固まり、腕慣らしとして二人一組で打ち合うよう命じられ、ギュンターは班の皆を見回した。
セシャルはローランデと組み、また慣らしなのにかなり鋭い斬り込みを入れ、ローランデはそよぐ風のようにその鋭い切っ先をかわしていた。
ラナーンは真剣そのもので、ヤッケルに剣を突き入れる。
気づくとレナルアンが、剣を鞘から引き抜いて持ち上げ、笑いかけていた。
ギュンターは項垂れ
「…アイリスが、暇してる」
ぼそり。とそう言う。
アイリスは振り向くと、憮然。
とギュンターを見て言い放つ。
「セシャル殿は剣に関しては、テスアッソン殿の代理でしょう?
もしくはローランデ殿が、班員の面倒見る筈だ。
絶対どっちか余るから、私はどちらかと剣を交える可能性が出て来るのに」
「………つまりレナルアンの相手は…」
「貴方がすれば?」
素っ気無く言われ、ギュンターはがくっ!と、首垂れた。
レナルアンがやる気満々で剣構え、ギュンターは
「お前、剣の振り方、知ってんのか?」
と尋ねながら、剣を交え始めた。
やがてローランデがやって来て、レナルアンのへなちょこの体勢を、腕を背後から引いて、正していた。
つづく。
今日も読んでくれてありがとう

