アースルーリンドの騎士『二年目』 40 孤独の縁 16 | 「アースルーリンドの騎士」

「アースルーリンドの騎士」

オリジナル  で ファンタジー の BL系小説。
そしてオリジナルのイラストブログ。
ストーリーは完全オリジナルのキャラ突っ走り型冒険ファンタジーです。
時折下ネタ、BLネタ入るので、年少の方はお控え願います。

ギュンターとオーガスタスの会話が

続きます。

男の兄弟だらけだけど、マトモに話も出来ない

兄貴なんで

ギュンターはオーガスタスと話すのは

楽しいみたいですね。

殴りかかってこないしね(笑)

「アースルーリンドの騎士」
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王冠2 アースルーリンドについて。国の紹介
王冠2 イラスト入り登場人物紹介(まだ全部じゃありませんが…)

恋の矢「二年目」を最初から読む恋の矢

そしてギュンターに振り向く。
「だが情事に関してはお前もそうだ」

ギュンターが振り向く。
「…情事はそれとは違う」
「だが深く関わる。普通は」
「…………そうか?」
「だってお前も言ってたじゃ無いか。
俺が画家にいつの間にか脱がされ裸にされてた。
そう言った時。
犯されるのはそれとは全然違う。と。
大体情事に関して、今迄お前が断ったのを俺は、見た事無いぞ?」

ギュンターは腰を上げ、どさっ!と寝台に腰掛けると、顔だけ寝台に転がる、オーガスタスに向けて言う。
「…俺の旅先の事情を知らないからだ。
ここで誘ってくる相手は皆美人だし、それぞれに魅力がある」

そして、オーガスタスの横に寝転がる。
オーガスタスは横のギュンターを見、尋ねる。
「旅先では違ったのか?」

ギュンターは瓶を上げ…そしてオーガスタスを見る。
「…全然」
「低レベルか?」

「……………」
沈黙の後ギュンターは瓶の酒を飲み、ぼそりと呟く。
「最低レベルも居たが…旅先で贅沢は言えない。
老人か子供か、所帯持ちしか居ない田舎だ」

オーガスタスは目を見開いた。
「…つまりここは…お前に取っちゃ天国か?」
ギュンターはオーガスタスを見ないまま、天井見て返す。
「それに近い」

「相手が少年でもか?」
「…男娼にも誘われたな。
旅先で。
まあ…叔父にも『数こなさなきゃいい女は寄って来ない』と言われてたしな」

オーガスタスは思いっきり呆れた。
「…つまりは相手選ばなきゃ、不自由は無しか?」

ギュンターはジロリ…と横目でオーガスタスを睨んだ。
「数日も森彷徨った後じゃ、どんな女でも美人に見える。
不自由に決まってるから、そんな女の誘いにも乗るんだ!」

オーガスタスは言われて惚けた。
「…じゃここで、断る訳が無いか。
食事にがっつくのも、今迄不自由してたからか?」

ギュンターは瓶上げ、言った。
「女も食事も、ありつける時に味わっとかないと、次がいつか解らないくらい不自由するからな!」
「…………成る程」







つづく。




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