筆頭がローランデだから?
一番家族的な学年ですね。
こっちが現在のフィンス。
まだ線が細いです♪

アースルーリンドについて。国の紹介
イラスト入り登場人物紹介(まだ全部じゃありませんが…)
「二年目」を最初から読む
その後、召使い達によって山盛りの夕食が次々にテーブルに運び込まれる。
シェイルも目を丸くしたけど、ローランデもびっくりしてフィンスに尋ねた。
「この後夕食に、誰か訪ねて来るのか?」
フィンスとオーガスタスは顔見合わせ、フィンスが笑い混じりに囁く。
「ギュンターが。
もの凄く食べるから」
ローランデはああ。と頷いた。
「…だから編入当初よりもうんと逞しくなって、男っぷりが上がったんだね」
オーガスタスは吐息吐く。
「太る心配は無さそうだしな」
シェイルも頷くと、ローランデを見る。
「…ローフィスの所に行きたいんだけど…」
ローランデは直ぐ快く頷く。
「四年宿舎?
付いて行く」
シェイルは嬉しそうに微笑んだ。
オーガスタスは出て行く二人の背に、もうフォーク持ち上げながら怒鳴る。
「ローフィスに!
俺の渡した添削済みの課題、部屋の机に放り投げて置けと伝えてくれ!」
シェイルが気づいて振り向く。
「…それ、ローフィスが添削したのをって意味?」
オーガスタスはもうフォーク刺した肉を口に頬張りながら『当然そうだ』と、頷いた。
シェイルが肩竦めぼやく。
「…行っても、相変わらず忙しいかもしれない」
フィンスも椅子にかけたまま二人に告げる。
「…ローランデに、請け負った課題の助っ人させるかも。
今後の勉強だ。とか言って」
ローランデが、そうかも。と俯いて吐息吐くのを見て、シェイルがきっぱり言った。
「ローフィスに美味しいお菓子、絶対ご馳走させるから!」
ローランデは微笑むと、シェイルの気配りに頷いた。
パタン…。
「…………………」
閉まった扉見つめ続けるフィンスに、オーガスタスが目を向ける。
フィンスは直ぐにオーガスタスに振り向き、言った。
「ローフィスのとこって…いつも魔法のように珍しいお菓子が出て来るんですけど………」
「出入りする商人といつも取引して分けて貰ってる」
「教練に仕入れする品物じゃないですよ?
もしそうなら私の召使い達にも用意出来る」
「…当然、商人が自分用に。もしくは別の客に。
と用意した手持ちの珍品だ。
あいつ、商人とツーカーで、チェストにとんでもない品物山程隠し持ってる。
あちこち長年旅してたから、知識も豊富だしな」
「……………つまり、シェイルの為にいつもお菓子用意してるんですか?」
オーガスタスはやっぱり、食事の手止めぬまま頷いた。
つづく。
今日も読んでくれてありがとう
