アースルーリンドの騎士『二年目』 31 ローフィスの苦悩 7 | 「アースルーリンドの騎士」

「アースルーリンドの騎士」

オリジナル  で ファンタジー の BL系小説。
そしてオリジナルのイラストブログ。
ストーリーは完全オリジナルのキャラ突っ走り型冒険ファンタジーです。
時折下ネタ、BLネタ入るので、年少の方はお控え願います。

…ギュンターに、聞いてみたい。

最高で何分悩み続けたか。

…きっと、一時間は必ず、下回ると思う…。

でも、ディングレーもゼイブンも同様だから

きっとこの学年生は、長時間悩み続けられない人間

ばっかなんだろうな………。


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王冠2 アースルーリンドについて。国の紹介
王冠2 イラスト入り登場人物紹介(まだ全部じゃありませんが…)



ギュンターはまだ煮え切らず、言い返す言葉を頭の中で探しながら一年大貴族のその美少年を、睨んではいたが、突然ふ…と気づく。

ディングレーがもう突っかかる気力を一気に全部失くしたのか、その美少年からだけで無く自分からも、顔を背けていた。
ので、ディングレーに聞いた。

「…もう、いいのか?」
聞かれてディングレーは、ギュンターから視線背けたまま、が顔だけは寄せて、耳元でそっと囁く。

「どのみち何言ってもあいつが口を挟み、最悪の状態に突き落とすに決まってる」
「いいんだな?」

ギュンターに聞かれ、ディングレーは仕方なしに頷いた。

ギュンターは、アイリスを見た。
言い様には腹が立つものの、しつこくつっかかってたディングレーを、収めてくれたのも確か。

ある意味、助っ人してくれたとも、言えなくもない。
感謝するべきか。

が、奴の言様に、未だ立った腹の虫が、収まらないのも確か。

ギュンターは珍しく、思案した。
大抵の事には柔軟に対応し、助っ人には感謝の言葉を惜しまぬ彼だったが、アイリスにどうしても素直に
『ありがとう』といえない自分と、暫くの間葛藤した。

五分以上思い悩む事の無いギュンターにしてはそれは、かなり長い葛藤だった。
結果、長く悩み続ける事が苦手なギュンターは、ローフィスの意見を仰ぐ迄この件は保留にしよう。と決め、心の平安を保った。





つづく。
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