アースルーリンド 『過去の幻影の大戦』 21 前進 9 | 「アースルーリンドの騎士」

「アースルーリンドの騎士」

オリジナル  で ファンタジー の BL系小説。
そしてオリジナルのイラストブログ。
ストーリーは完全オリジナルのキャラ突っ走り型冒険ファンタジーです。
時折下ネタ、BLネタ入るので、年少の方はお控え願います。

…もう、この辺りは本当に

ディンダーデンらし過ぎて…。

戦場に、ディアヴォロスもローランデもいるので

ギャグってられるんでしょうね………。

今日の絵もまた、使い回しのギュンターです…。


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王冠2 アースルーリンドについて。国の紹介
王冠2 イラスト入り登場人物紹介(まだ全部じゃありませんが…)



ディンダーデンは聞いて頷き、チラ…と背後を見やる。
ギュンターは荒い息を吐き、それでも時折剣を振る。
その顔色は、真っ青。

ヤツは馬鹿だから、血が死ぬ程流れ出ても、剣を振るのをやめないだろう。

が、アイリスの呟きを思い出す。
“…一人でも死ねば全員捕らわれたまま”

咄嗟に、ディンダーデンは歩を下げていた。
振る、つもりなく左腕が動く。
気づいたら思い切り背後に、肘を突き入れていた。

「ぐ…っ!」

こちらを伺う、ローランデの青い瞳が見開かれる。
思い切り、腹にめり込ませた肘を、引く前に突然神聖騎士が空間から現れ出(いで)る。

そして…腹に肘を深く喰らい身を前に倒すギュンターに、一瞬で寄り添い抱き上げた。

気絶寸前のギュンターを抱きかかえ、空間に消え行く神聖騎士と一瞬、ディンダーデンは目が合う。

その澄んだ綺麗な青い瞳は苦笑交じりに
『無茶な事を』
と告げていた。

ローランデが間を阻む死体を切り捨てながら走り来て、目前に立つ。
肩を波打たせ、息を切らし、下から見上げながらじっ…とその、見開かれた青い瞳を、向けていた。
ので、言った。

「もう心配は無用だ」
聞くなりローランデはくっ!と唇噛み眉を吊り上げ、肘事剣を振り上げ、くるり!と背を向け、再び敵目掛け、突っ込んで行った。

気づくと、スフォルツァとラフォーレンが剣を止め、こちらを凝視している。

見返すと、ラフォーレンが小声で呟く。
「…だって…ギュンター殿は味方ですよね?」

ディンダーデンは返答が面倒で、剣を肩に担ぎ言った。
「…気絶するだけだ。
ヤツはタフだから、あれ位どって事無い」

が、頭の中でギュンターの怒鳴り声がした。
『一瞬息が、止まったぞ!
俺を殺す気か!!!』

スフォルツァが『ほらみろ』の代わりに肩を竦め、ディンダーデンは返答に、肩を竦め返してやった。







つづく。
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