この空間に浮かび上がるイメージの、複雑な事。
SFなんかだと、PC画面とかが幾つも宙に映像投影されてる感じなんでしょうね(笑)
幽霊よりのカムバックを願い
アシュアークで。

登場人物紹介
イラスト入り登場人物紹介(まだ全部じゃありませんが…)アシュアークが空間に広げられた透けた巻物のようなそのイメージを見つめ、問う。
“一人でも欠けたら…どうなる?”
アイリスだろうか…中の一人の姿を、意図して消す。
すると途端、振動し、弛む巨大なガラスの蓋はぴたり…!とその振動を、止めた。
“…一人でも欠ければ、全員が脱出出来ない。と言う事か…”
ワーキュラスの呟きに、アイリスがそっと囁く。
“…がこの空間での姿は違ってる”
巻物に描かれているレアル城内に居る皆のイメージ、その下にもう一枚の絵を見つけ、アイリスがそれをワーキュラスの視線で映し出す。
空間内の皆の間には亀裂は存在せず、そして全員が、今のように透けた姿で無く、かなりくっきりと…実物に近い姿として、存在していた。
アシュアークが身を、乗り出して問う。
“…どうしたら、くっきり成るんだ?”
巻物の空間内に佇む皆の、一人一人の横に字が、浮かび上がる。
アシュアークの、眉間が寄る。
“見たこと無い言語だ”
アイリスが受け継ぐ。
“神聖言語だ。
神聖呪文はこれで記されてる”
ワーキュラスがアイリスの意識に同化し、その中から彼の神聖言語の知識を借りて、言葉の一つ一つを紐解いて行く。
オーガスタスの横にある文字が、声で発せられた。
『“死”の運命を乗り越え、アーマラス(ギュンター)と共にレアル城に入る』
アシュアークが囁く。
““死”の運命を、乗り越えてもレアル城に入らなかったら?”
途端、巻物のくっきりとしたオーガスタスの姿が、透けて幽霊のように成り、その場に居た他のくっきりした姿の、皆の眉が悲しげに寄り、徐々に全員の姿が、オーガスタスに追随するように透けて行った。
つづく。
今日も読んでくれてありがとう
