アースルーリンドの騎士外伝。『幼い頃』晩餐での冒険80 | 「アースルーリンドの騎士」

「アースルーリンドの騎士」

オリジナル  で ファンタジー の BL系小説。
そしてオリジナルのイラストブログ。
ストーリーは完全オリジナルのキャラ突っ走り型冒険ファンタジーです。
時折下ネタ、BLネタ入るので、年少の方はお控え願います。

王冠2 登場人物紹介

下で見つめる、見慣れたオーガスタスと脇に控えるディングレーのその顔が、暗い庭園の月明かりではっきり見える位置迄来、ギュンターは叫んだ。
「・・・受け止めてくれ・・・!」
そのまま行けば床に激突しそうで、オーガスタスは、勢いづいて飛び込む、ギュンターの胸に抱きつくファントレイユの背中に、自分の胸をぶち当て、がっし!と音を立てて止める。
途端、オーガスタスの胸に背を、胸をギュンターの胸に、凄い圧迫で挟まれたファントレイユは顔をしかめる。
ディングレーに背を乱暴に掴まれ引き戻されたギュンターは咄嗟に離れる。
オーガスタスに背を抱かれた小さなファントレイユに、慌てて振り向き、ささやく。
「・・・大丈夫か?!
ファントレイユ!」
が、ファントレイユはオーガスタスに背を抱かれたまま、咽せていた。
「こほっ・・・!
こほっ!」
オーガスタスはその小さな子供を、片手で軽く抱き支え、向きを変えては両脇を抱き上げると、その朗らかな笑みを浮かべて、笑った。
「良く、頑張った・・・!」
ファントレイユは彼の賞賛が嬉しかったけれど、まだ咳き込みながら、それでも頷いた。
レイファスが高くオーガスタスに抱き上げられたファントレイユを見上げ、声をかけそびれて見守るが、一向に彼の咳は止みそうに無かった。
オーガスタスは彼を胸に抱きしめ、その背をそっとさする。
が、ゼイブンらしき影が塔の上で動きを見せると、そのファントレイユの体を側に居るローランデに、預ける。
ローランデはオーガスタスに引継ぎ、彼を胸に抱き寄せると、今だ咳の止まらないファントレイユの背を、優しくさすった。


つづく。


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 『野獣の初な恋心』『幼い頃』
の2008/6/11から
宝石赤

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チューリップ赤「アースルーリンドの騎士」番外編『ファントレイユとの出会い』
http://hoshi-suna.jp/book/cover/?boid=761
大幅加筆しましたラブラブ
音譜空き時間にお楽しみ下さい。音譜



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