テテュスはそれはしょんぼりと足を抱え込んで座っていて、レイファスは自分の失態に落ち込み、ファントレイユはどうしていいのか、困った。
ローフィスがテテュスの横に、掛けた。
テテュスが彼を、見上げた。
ローフィスはテテュスを見ないままつぶやいた。
「レイファスは可愛いな。女の子みたいだ」
テテュスは、俯いた。
「でも中味はちゃんと君と同じ、活発な男の子だ」
テテュスは顔を揺らした。
「・・・でも最初は同じ人間にも、思えなかった。
誰かが僕をからかって、大きな人形を置いて・・・。
それを本当に僕がいとこ達だと信じ込んで話しかけたら、悪戯な本当のいとこが現れて、僕の事、笑うのかと思ってた」
ローフィスは呆れて彼を、見た。
「・・・確かにとても、綺麗だ」
そして俯くテテュスに更に、言った。
「レイファスは特にとても、可愛いし」
テテュスは、頷いた。
「でも君も、解るだろう?
ディングレーが俺と恋人だと勘違いされて凄く嫌だったみたいに。レイファスだって本当は、思い切り男の子したいのに、女の子のように思われたら、嬉しくない」
テテュスは、大きくため息を、付いた。
「本当に、そうだ」
「・・・あの母親達が相手だ。レイファスだって一生懸命、頑張ってるんだ。応援、出来るな?」
テテュスはローフィスを、見上げた。
やっぱり、綺麗な青い瞳だなと感じた。
「出来る」
ローフィスは、いい子だ。と言うようにテテュスの頭に手を置いてぐりぐりとかき混ぜ、レイファスとファントレイユに振り向いて、ウィンクして見せた。
レイファスはローフィスに思い切り抱きつき、ファントレイユはディングレーに、にっこり笑って頷いた。
つづく。