アースルーリンドの騎士追加特記その24 | 「アースルーリンドの騎士」

「アースルーリンドの騎士」

オリジナル  で ファンタジー の BL系小説。
そしてオリジナルのイラストブログ。
ストーリーは完全オリジナルのキャラ突っ走り型冒険ファンタジーです。
時折下ネタ、BLネタ入るので、年少の方はお控え願います。

幾人の、カウンター前で立って飲んでいた男達が、ファントレイユの姿を見つけて声を掛ける。
「・・・隊長!
どうしたんです?王子の護衛以来こんな店とは、無縁でしょう?」
「・・・身分の高い美人ばかり相手にして、ここはお見限りかと思いましたよ!」
だが、連れているソルジェニーに目を止め、その隊員らしい酔っぱらい達は二人を取り囲んで、目を丸くした。
「・・・貴方にしては随分・・・・・・・・・・・・」
「・・・こんなに幼い少女が好みだったとは・・・。
・・・そりゃ、美少女だとは思いますがね。
護衛を始めて、趣味が変わったんですか?」
「・・・・・・いつもは必ず、どこから見つけてくるのかと思うような、そりゃあ色気のある品良い美人を、とっ代えひっ替え連れ歩く癖に・・・・・・・・・!」
ファントレイユは五月蠅げに、その酔っぱらい達に眉を寄せると、ソルジェニーに手を伸ばそうとする男達を手で払い退けて言った。
「知り合いの親戚の子供だ!
いいから、絡むんじゃない」
咄嗟に、ファントレイユの胸に抱き寄せられる格好になって、ソルジェニーの心臓が、跳ね上がった。
衣服をそれは、彼は優雅に付けていて解らなかったが、触れてみるとファントレイユは、それは引き締まった、しなやかで逞しい体付で、ソルジェニーは思わず心臓がどくん・・・!と鳴った。
『風の民』ではもっとたくさん、逞しい男達が居て、彼を抱き上げたり肩を抱いたりしたのに、こんなにどきどきした事何て、無かった。
ソルジェニーは、成熟した大人の男性は、こんな風なのかと改めて思って、頬がつい、熱くなった。
ファントレイユは彼らから護るようにソルジェニーを胸に抱いたまま、ようやく、杯を上げた友の元へ王子を連れて行き、彼らの向かいに腰掛けさせて自分も隣に、座った。

つづく。