間もなく上の娘が受験生になりますが、進路を決める受験・・・というと、
ある人のことをいつも思い出します。
私が高校1~2年の頃、卒業後の進路?・・・と言われても、これと言ってやりたいこともなく、
とりあえず文系を選択してしまったし、英語が好きだったので、ま・・・勉強頑張れば、
名古屋大学の文学部?・・・私立なら南山大学の外国語学部あたり?・・・と漠然と考えながら、
しかし・・・高校時代に名古屋の繁華街・・・ほとんど制覇(?)してしまっていて、
特別、名古屋という街に魅力も感じず、名古屋の大学に行くこと自体・・・どうなんだろ?・・・と、
思いながら生活していた時に、一人の女の子の転校生がやってきました。
公立高校の場合、転校するとなると・・・それまで自分が通っていた高校よりも、
ワンランク、ツーランク下の高校にしか転校できないという決まりが当時はあって・・・・。
一応、進学校であった私の高校ですが、この高校がワンランク、ツーランク下になるということは、
かなり優秀な転校生に違いない・・・というのは、当時から噂になっておりました。
クラスは違いましたが、廊下ですれ違う彼女は、明らかに異質な雰囲気を持っていました。
特別に美人というわけではないのですが(しかし、美人の部類には入ります)、雰囲気が・・・。
周りにいる女の子とは明らかに醸し出す雰囲気が違う・・・。
後で知ったのですが、彼女は横浜出身だったのです。
で・・・。
どこで、どう彼女の家の電話番号を知ったのか、さっぱり記憶がないのですが、
私は、クラスも違う一度も話したことのない彼女に電話をして、自己紹介すると、なぜか、
向こうもこちらの事、知っていてくれて、そのまま勢いで、「家まで遊びにおいで。」と、
図々しくも初対面で(初電話で)誘ってしまいました(ここら辺の性格・・・昔からですわ。
)
驚いたことに、彼女もなんの抵抗もなくOKをくれて、約束の日に駅で待ち合わせをして、
そのまま私の家まで歩いて来てくれました(もち・・・家から家族全員追い出しときました
)。
そして、確か3時間くらいだったと思いますが・・・いろいろな話をしました。
彼女も東京時代(横浜時代?)、バンドを組んでいて、キーボードを担当。
当時、高くて高校生では買えなかったコルグのシンセサイザーを持っていると聞き、
「さすが浜のお嬢だわ!金持ちやわ!」と、ビックリしました。
で・・・・時期が時期だけに、進路の話になる。
私はてっきり彼女が、地元(名古屋)の大学に進学すると思って聞くと、
「第一志望が慶応の文学部、すべり止めに立教、青学の文学部。」
ということを聞いて、この時初めて、「この女性(ひと)は本当に東京の女性なんだ。」と、
なんだかすごく重くズシリと心にこたえました・・・。
と、同時に、「東京・・・・?」という、今まで自分で考えもしなかった、思いもしなかった進路が、
自分の前に開けてきたのです。
あれだけ名古屋の大学に、名古屋の街にピンとこなかった自分・・・。
当然、目標もなく、音楽はやりたいな・・・くらいにしか思っていなかった
自分の進路に対する思いが、急に具体的にはっきりとして、
なおかつ、「おっしゃー!決めたぞぉ!俺も東京に行くぞ!」
と、メラメラとエネルギーが湧いてきたのは、彼女の存在なしではあり得ませんでした。
私にとって、彼女はまさしく『TOKYO彼女』(?)でありました。
そして受験・・・。
彼女はすべり止めもすべて合格し、第一志望の慶応の文学部に進学し、
希望どうり、名古屋とおさらばしていったのでした(名古屋があまり好きでなかったそうです)。
私も東京に行き、10年近く過ごして色々と楽しい経験もしましたが、
もし、彼女があの時、家に来てくれなかったら・・・まったく違う人生になっていたなぁ・・・と、
今でもつくづく思います。
人間、どこで誰と出会って、コロッと人生が変わるか本当にわからんです・・・。
せっかく『TOKYO彼女』という言葉を使ったので(またしても強引な引っ張り?)、
こちら(↓)行きます。『TOKYO彼女』から始まるメドレーです。
http://youtu.be/z9kbBta66qA (その1)
http://youtu.be/HYh1wxs6m74 (その2)
ま・・・プリプリも、私にとって立派な『TOKYO彼女』ですけどね。![]()