昨日からの続きでボディです。

その前にネック材の補足でローズウッドは色が濃い方がカッコイイと思ってる方も
多いと思います。

それは高級素材のエボニーに近いからなのかも
しれません!?
ローズウッドは色が濃いから硬度があると思わないで下さい。
色が薄くても硬度が高い物もあります。
私にはどうでも良い事ですが、色を濃くするために塗装をする人もいます。
一番良いのは毛染め剤を使うのが良いと言う事も補足しておきます。
私は気にしませんけど!



話は変わりますが、私は普通に生活している人よりは木材に少しだけ昔から興味を持っていました。
何故かと言うと音楽を封印していた二十数年間フライフィッシングと言う釣りに
ハマっていたからです。
私は一つの物にハマると入り込みすぎる傾向にあり。
しまいにはランディングネット(魚をすくうタモ)やバンブーロッド(竹竿)
まで自分で作っていました。




今でこそ、それらを作る人は増えましたが、
私が作っていた十数年前には材料も中々手に入りませんでした。
既製品を買うのが当たり前で自分で作る人間なんていませんでした。
釣りの中でも道楽の極致のような釣りでイギリスなんてのは地位の高い
(伯爵クラス)やインテリが好んでやっていたものでした。
ランディングネットなどで高級なものは柄の部分に使う木材はきれいな木目の材を
使うと風格が出ます。
私はあちこちの木材を卸して販売しているところを探し出し車であちこち
走りまくっていました。
もう音楽を復活させたと同時にやめてしまい、ほとんどの物は売ってしまったり
友人に譲っていました。
(道楽の多いのも罰当たりのような気がして音楽だけにしたわけです)




写真の物はわずかに手元に残っている物です。
柄の部分に使われている材はコブの木で、長い年月室内の日当たりの良い場所で
放置されていた物です。
バール材ともいわれています。
乾燥しきっていて歪みが出ていたのを思い出しました。
もうこれ以上変化しないだろうと言うぐらい乾燥しきっていました。
色も紫外線で良い色に焼けていました。
そんなことでカエデの木(メイプル)のトラ目の入ったものとか
タモ(アッシュ)なども購入して使っていました。


話を本題に戻します。

先ずはボディ材の種類
アルダー
ホワイトアッシュ
ライトアッシュ(スワンプアッシュ)
マホガニー
バズウッド
メイプル
ローズウッド
ウォルナット
パドウク
スプルース



最近はマンゴーだとか安価なギターにはポプラなんかも使われています。
先ずはフェンダー系では私が一番好きなアルダー(和名はハンノキ)
それからホワイトアッシュ(和名はヤチダモ、アオダモ)
マホガニーもホンジュラスから色々なものがあります
しかも似たような特性からマホガニーとして販売している材もあります。
メイプルは(和名はカエデとかイタヤ)
バズウッドは(和名はシナノキ)元々は安価なギターに使われていましたが、
最近は高いギターにも使われています。
メイプル、ローズウッド、ウォルナット、パドウクなどは本体では少ないですけど
作られてもいます。
スプルースはフルアコやセミアコのトップ材に良く使われています。


マホガニー、ローズウッド、パドウクなどは南国の木です。
ウォルナットはその名の通りクルミの木です。
ホワイトアッシュとライトアッシュの違いは成長の度合いで、
目の詰まった重くて硬い材は寒冷地でゆっくりと成長した物、
そしてライトアッシュは比較的に温暖な場所で成長が早かった物です。
野球のバットに使われる材です。
それぞれ元々は楽器よりも先に家具等に使われ出した木材です。

それこそ今から三十数年前に出回ったムーンやシェクターの高級材を使った
ギターが昔は好きでした。
最近もその手の高級ギターがまた多くなってきました。
私は実は1本だけキルトメイプルをトップ材に使ったアッシュのストラトを
持っていますがフェンダー系は普通のペンキのようなギターが好きです!w
なんだか高級バイオリンみたいなものよりもエレキギターらしくてその方が好きです。

ちなみにその昔のムーンやシェクターの高級ギターが出回った時に
ウォルナット、パドウク、ホワイトアッシュ、アルダーのストラトを
楽器屋さんに頼まれて弾いたことがありました。
全部初期のシェクターでした。
私も所有していましたが、初期のシェクターは良いギターでした。
同じアンプでセッティングもそのままで弾き比べると音の違いに従業員の方と
感心していたのを思い出しました。
最近使われていないパドウクは天然の色がオレンジがかった毒々しい色をしていて
重さが半端なく重いギター。
出音も太かったように思います。

ウォルナットは重さはパドウクほどではない物の硬い材って感じで出音も腰の
しっかりとした感じだったように記憶しています。
ホワイトアッシュはこれは昔のクソ重いものでした。
パドウクと同じで4.数キロはある物です。
これは生鳴りなんてしません!
極端に言うと金属のボディに弦を張っている感じです。(極端ですけどw)
ただアンプから出る音は良い音が出ていたのを思い出します。

アルダーは重さと言い出音と言い私が一番好きな材です。
ライトアッシュよりも好きです。(木目ははっきりしていませんが)
但し前でも書いたように採取した地域とか木の年齢などで木の密度が違います。
だから重さも硬さも違うものです。

これがあたりと言うものにもなると思います。
私の志向も交えて文章を書きましたが、これはあくまでも個人の好みです。
何が良いとは一概に言えないと言う事です。

長くなったので一息つけるのにBGMを用意しました。
このギターで弾いた音源です。
良く考えると”ティモンディ高岸”のカラーです!w


私が好きなギターはソリッドボディです。(チェンバー構造の物は好きでは無い)
それとセミアコにフルアコも好き。
逆にテレのシンラインとか小ぶりな(ES-339)のようなセミアコ、薄いフルアコ(カジノ)
などは好みにあいません。
中途半端な(私とっては)構造で音が軽い。
ケース・バイ・ケースで使える時もある。(シンライン好きには怒られるw)
これもあくまでも個人差があり好みになります。

ソリッドボディの場合1Pとか2P、3Pなどと一枚の木材から作った物
2枚の木材から作った物、3枚のボディから作った物。
もっと複雑な物もあります。
1Pが鳴りが違うとか良いと言う人もいますが一概には言えません。
1枚の木が全て良い場所から切り出しているかが大事です。
先ず1Pは贅沢に木材を使っているので高級品になります、
(音には関係ありません)
逆に2Pは狂いも少なく木材の良い部分を使って2Pにしているから良いと言う
人もいます。
これも出音には関係ないです。良く見た時に分かる高級感ですね。



箱物で言うと単盤削り出し、合板プレス。
初期のフルアコやセミアコのトップ材は単盤か2Pの削りだしでした。
今でもハンドメイドでそれを売りに販売しているメーカーも沢山あります。
ギブソンなどは価格が高い割には合板のプレスです。
機械などの設備には投資が必要ですが、一瞬でアーチ形のトップ材が出来て
しまいます。
単盤や2P材をカンナとヤスリで時間を掛けて作る作業とはまるで反対側に
あります。
ギブソンも倒産しましたが今の時代で考えると価格が高過ぎますね!
削り出しのラッカー塗装となると作業工程に本当に手間が掛かります。
出音がどうあれ販売価格が高くなってもしょうがないですね。

削り出し

合板プレス


ギブソンはフルアコもセミアコも当初はトップ材にスプルースを使っていましたが
ハウリング対策だとかで合板に変更しています。本当の真意は分かりません。

私は楽器店で単盤削り出しの335と従来の合板プレスの335を弾き比べたことが
あります。
先ずは単盤削り出しに対しての憧れが少し薄くなりました。
単盤削り出しの335は粒立ちがはっきりしていて硬めの出音です。
一方合板プレスの本家は335らしい甘い出音でした。
人それぞれ好みは違いますが、私の描いている335の音は合板プレスの方でした。

合板=ベニヤ板みたいな安価なイメージがどうしてもあります。
私の知人のハンドメイドの家具職人と木の話をしていた時に
私が「これ合板でしょう」なんて言っていたら
彼は「良い合板は高級品ですよ!」なんて答えが返ってきました。

フルアコも生ギターに近い部分があるので単盤の方が良い音が出ると思われがち
ですけど合板でも良い音のするギターは沢山あります。
単盤の削り出しは手間の掛かる分だけ高級品と言う考えの方が近いのかも
しれません。
最近は安価なセミアコも沢山出回っています。
弾いてみてフレットの処理があまかったりしますが、出音はそれほど馬鹿に
したものではありません。
それこそ昔だったら箱物を製作する工程が大変なので高かったと思っていた
時代と違います。
合板をプレスしてポリ塗装で終了。プラントの流れ作業は意外にスムーズに
流れます。

わりと最近に安価なエピフォンの335ドットを弾きましたが全然使い物になります!w
ギターなんぞは見栄と好き嫌いと思い込みとがほとんどです。
人によっては玩具みたいな構造のダンエレクトロの出音が好きな人もいます。
今回はピックアップの事に触れていませんが出音で一番大きく影響するは
PUでもあります。

最後に何度も言いますけど腕の良い人は何を弾いても良い音を出しますです(^^♪
そして良い音楽は高級なオーディオじゃなくても
小さなトランジスタラジオから流れてきてもいいものです(^^♪