広島に着いて直ぐに母ちゃんの墓に向かった。陽は沈みかけていたけれど掌で撫でた母ちゃんの墓石は熱く暑がりで汗かきだった母ちゃんを思い出し冷えたビールでも買ってきてやればよかったかななんて考えていた。
墓参りのあと親戚の叔母の店に寄り突然広島に帰った理由をボソボソと喋りながら夕食を食べ、情けないくらいに脆かった自尊心を哀れに思った。
一夜明け昼前に再び車に乗り込んだ僕らは時間の流れが少しでも止まった場所へ行きたくて広島の喧騒から遠く離れた場所まで走った。
三段峡の渓谷を汗だくで歩きながら土を踏むザクザクという音と激しく流れ落ちる滝の音を聴きながら心が少しずつ静かに穏やかになっている自分に気付く。
浅瀬に降りて掌にすくった小さな魚を見つめながらまるで自分のようだと思う。
そして福岡へ帰る途中、宮島のSAで小さく弾け流れる花火を家族三人で眺めている。
夏が静かに終わろうとしていた。
きっとまだ誰も気付いてはいなかったけれど。
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墓参りのあと親戚の叔母の店に寄り突然広島に帰った理由をボソボソと喋りながら夕食を食べ、情けないくらいに脆かった自尊心を哀れに思った。
一夜明け昼前に再び車に乗り込んだ僕らは時間の流れが少しでも止まった場所へ行きたくて広島の喧騒から遠く離れた場所まで走った。
三段峡の渓谷を汗だくで歩きながら土を踏むザクザクという音と激しく流れ落ちる滝の音を聴きながら心が少しずつ静かに穏やかになっている自分に気付く。
浅瀬に降りて掌にすくった小さな魚を見つめながらまるで自分のようだと思う。
そして福岡へ帰る途中、宮島のSAで小さく弾け流れる花火を家族三人で眺めている。
夏が静かに終わろうとしていた。
きっとまだ誰も気付いてはいなかったけれど。
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