≪ガーンジー島の読書会の秘密≫  2018年英国 | 吐夢の映画日記と日々の雑感

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戦前のフランス映画が大好きです。
基本、鑑賞後の感想ですのでネタバレが殆どです。
ご了承くださりませ。

   

 

     ≪ガーンジー島の読書会の秘密≫

  こんばんは。いつもご訪問いただきましてありがとうございます。

ちょっとマイナーというかあまり宣伝されていない名作を上映する
 

こだわりのシアターは、
 

福岡ではKBCシネマという映画館が上映している。

わたしも時々通っているが、昨年、見そびれた作品・・・
 

≪ガーンジー島の読書会の秘密≫を
 

もうWOWOWが放映していてラッキー!!とばかりに
 

じっくりと鑑賞しました。

こういった作品はイギリス映画の独壇場ですね。

① 物語の構成は
 

1940年の7月から、1945年の9月まで、
 

ナチス・ドイツによって占領されていたガーンジー島。
 

そこに住む6人が「ガーンジー島の読書会」に集っていた。
 

そして
 

ナチス・ドイツから解放された直後に、
 

主人公の作家ージュリエットが「ガーンジー島の読書会」に興味を持ち、
 

島に渡って、彼らが関わった占領中に起きた事件に興味を持ち
 

真相を知ることになる物語になっています。
 

そのミステリアスな展開と並行して
 

彼女自身の婚約、そして破局・ 手紙の主ドージーに芽生える新たな恋心を
 

絡ませ彼女が大きく成長してゆく過程を丁寧に温かく描いてゆく。
 

そしてガーンジー島の読書会のメンバーのひとりひとりの背負ったものも
 

明らかにされてゆく。

② ガーンジー島は元々イギリスの王室属領であり、フランスに最も近い場所に
 

  位置している島である。

③ キャスト

ジュリエット・アシュトン        リリー・ジェームズ
ドーシー・アダムズ           マイケル・ユイスマン
マーク・レイノルズ           グレン・パウエル
エリザベス・マッケンナ           ジェシカ・ブラウン・フィンドレイ
アイソラ・ピルビー            キャサリン・パーキンソン
シドニー・スターク            マシュー・グッド
エベン・ラムジー             トム・コートネイ
アメリア・モーグリー           ペネロープ・ウィルトン
シャーロット・スティンプル        ブロナー・ギャラガー
イーライ・ラムジー            キット・コナー


ストーリー

1941年戦争の真っ只中、
 

ガーンジー島はナチス・ドイツの占領下にあった。
 

そんなある日の夜、
 

4人の住民が歩いていた。
 

大きな声で豚肉がうまかっただのジンがおいしかっただの
 

周囲を全く気にすることもなく。。。そして
 

ドイツ軍の兵士にライトを照らされ咎められた。
 

当時、ガーンジー島では夜間の外出が禁止されていたにもかかわらず
 

大声で話しながら暗闇を歩く彼らをドイツ兵は見逃すはずがない。
 

詰問されて応えたのは
 

”ガーンジー島文学・ポテトピールパイ同好会という集まりから
 

      帰宅する途中です」。咄嗟に言った出任せだった。
 

兵士たちは4人をそのまま行かせることにした。 


 

そして、
 

1946年終戦後のロンドン。
 

ヒロインジュリエット・アシュトンは物書きを生業としている。


 

その日常は・・ロンドンに暮らしていて美しく、魅力的
 

才能もあり、性格も上品、控えめ、恋人も出来た。

 




 

その彼女にガーンジー島に住むひとりの男性ドーシー・アダムズが
 

手紙を書いてきた。この一通の手紙が彼女の人生を大きく変えていくことになる。
 

内容はいたってシンプル。戦時中にチャールズ・ラムの随筆集を入手したが、
 

その本の裏側にあなたの名前と住所が書かれてあった。
 

彼のその他の本ーー(シェークスピア物語)という書籍を買いたいので
 

ロンドンの書店を教えて欲しというものだった。
 

その手紙には
 

自分の所属する”読書とポテトピールパイの会”もドイツ軍から
 

豚肉を隠すために誕生した・・・・
 

今、ドイツ軍は去りましたが島には本屋が残っていません・・・という
 

なにか温かな文面にジュリエットは好感を覚えたのでした。
 

文面から伝わってくる相手に何かしら通じる感性のようなものを
 

感じたヒロインジュリエットはその書籍をプレゼントした。それには
 

条件があることも伝えた。三つの質問に答えてくれたら進呈する・・と。


なぜ?豚肉を隠すの??
 

なぜそこから読書会が??
 

一番知りたいのはポテトピールパイって何??

そればかりかそのガーンジー島へ行ってみたくなった。

 

    
 

ロンドンを出発する時に恋人のマークから求婚されジュリエットは受けた。
 

読書会のメンバーは
 

ドーシー、アメリア、アイソラ、エベン、イーライ、  
 

そして不在のエリザベスの6人だった。
 

いきなり読書会を訪ねたジュリエットに年長の婦人アメリアは
 

不快の色を隠さなかった。
 

ましてやいきなり読書会について記事を書きたいと申し出たので
 

アメリアはなおさら渋い顔をした。
 

その後、ジュリエットは会の創設者であるエリザベスは外国にいること、
 

ドーシーが彼女の娘キットの後見人を務めていることを知った。

 

だが、ことエリザベスのことを尋ねるとみんななぜか話をそらした。
 

ドーシーは戦時中も今も養豚場を仕事にしていたが、
 

ドイツ軍に豚は一頭残らず持っていかれた。
 

今はキットを養いながら細々と養豚場を営んでいた。

 




アメリアはキットの祖母である。娘エリザベスのことを根掘り葉掘り
 

訊いて欲しくない。記事は書かないという約束をして読書会に参加することの
 

了承を得た。
 

またジュリエットの人柄から時がたつに連れ、五人は
 

次第に心を開いてくれた。そしてエリザベスは戦時中に身柄を拘束されドイツに送られてしまったことを知る。

 

彼女がいつか、この島に帰ってくると 
 

信じている彼らにジュリエットは何とかエリザベスの消息を知りたいと
 

婚約者マークに調べてもらうことにした。彼は富豪で軍の関係者でもあったのだ。
 

エリザベスはドイツ人の若い将

 

校と愛し合っていた事実がわかった。
 

ドーシーが牛の出産で難儀していた時にたまたま居合わせたその将校が
 

医者だといって手伝ってくれて彼らは友達になった。
 

それがエリザベスとドイツ将校クリスチャン・ヘルマンが
 

知り合うきっかけになった。
 

母親アメリアは猛反対して止めたが、耳を貸すエリザベスではなかった。
 

それにお腹にはもう新しい命があった。
 

哀しいことにヘルマンはエリザベスの懐妊を知ることなく海に散っていた。


マークがエリザベスに関する情報を持って島にやってきた。
 

エリザベスは正義感が強くそれまでも身を省みず少年を助けたりしていた人物だが
 

ドイツでも理にかなわない看守に殴りかかって銃殺されていたことが
 

判明したのだった。
 

ガーンジー島にいや、ドーシーにも後ろ髪を引かれながらも、
 

マークと一緒にロンドンに帰ったジュリエットは抜け殻だった。
 

編集長は兄のような存在。
 

出版はしないで・・・と無我夢中で寝る間も惜しんで書き上げた書原稿を
 

読んで欲しいと見せた。    
 

そして、マークには婚約の破棄の意思を伝えた。
 

元気を取り戻したジュリエットはこれから精力的に書いてゆく旨を
 

編集長に伝え、ガーンジー島に家を買うと話した。
 

どうしても島に残りたかったジュリエット。
 

原稿を読書会宛に送った。
 

そしてこの島で暮らして生きたいと書いた。
 

受け取ったエベンは読書会でみんなと一緒に荷を開け、手紙を読んだのだった。

ガーンジー島の港に着いたジュリエット。
 

港にジュリエットを探しに来たドーシー。
 

少女キットと三人の生活が始まるのだった。


この作品に3人の名脇役が登場します。
 

ジュリエットが住むロンドンのアパートの大家さん。
 

ガーンジー島について最初にとった宿のオンナ主人。
 

そしてエリザベスの母親のアメリア。


どなたもいい味出してます。
 

編集長、   

 

婚約者だったマーク、     
 

やっぱりこの人を選ぶよね!というドーシー

 

 

・・・三人とも
 

懐の深い男性なんですね。それぞれ魅力的です。ただ
 

ジュリエットの感性に深く食い込むかどうかだけの違いだったんだな。
 

6人の創設した読書会・・・・背景に戦争があったから出来た読書会。
 

ガーンジー島の歴史、人と人との絆が育んでいく人の成長が
 

どんなに人生で大事かをはっきりと示してくれる。


ヒロインのリリー・ジェームズは≪シンデレラ≫出演から三年
 

新たな魅力を醸し出していました。
 

反戦映画でもあり、真の恋愛作品でもあり、人生ドラマでもあり・・・・
 

サスペンス映画でもある。
 

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