コーヒーブレイク
こんばんは。いつもご訪問いただきましてありがとうございます。
今夜はちょっと一息入れてコーヒータイム!!
ジャン・ポール・ベルモンドの魅力に触れてみましょう。
ヌーベル.バーグの旗頭となり、カリスマ的存在となった
ジャン.リュック.ゴダールの衝撃的なデビュー作、
≪勝手にしやがれ≫で、一躍世界の人気者となった、
ジャン.ポール.ベルモンドの魅力とは一体何なのでしょうね.
その主人公のキャラクターは、軽さと凄みを共存させた、
それまでの俳優にない個性として注目されました。
1958年といえば、太陽族映画に衝撃を受けた
日本の若者達。だが、ブルジョアの世界ということで、
いまいち親近感が無かった。そこへ、自分達に
身近な環境の人物が既成概念を超えた型破りなことを
やってのけるヒーローが現れて大人気となった。
そのキャラクターが、後のポールのキャラクターともなり、
冒険コメデイの傑作を生み出した。
彼のこの後の作品は、とにかく体力勝負というくらい
よく動き、まるでアクロバットのような動きの冒険映画である。
最もフランスらしいエスプリ...まぬけで、人を食ったような
行動、言動、その中にどこか茶目っ気があって、憎めない。
そんな主人公を演じて、フランス本国では、ドロンよりも
人気があり、格もひとつ上にランキングされていた。
目に入る女性にはことごとくちょっかいを出し、
だまされたりもするが、最後には必ず、一人の女性が寄り添っている。
アランよりもフランス人らしいフランス人かもしれない。
そこが、本国で受ける要因であろう。
≪リオの男≫や、≪カトマンズの男≫、
そして、≪華麗なる大泥棒≫に見られるように、
全編息をつく暇も無いほどの活劇、アクロバットの連続である。
車から、気球からヘリからとアクロバットの冴えはすごいと
言う言葉に尽きる。
間抜けが嫌味にならないのがハリウッド作品と違うところである。
喜劇よし、冒険活劇よし、しっとりとした恋愛物もよし・・・
ジャンヌ・モローとの共演『雨のしのびあい』も良かったし
ジャン・ギャバンとの共演の『冬の猿』もいい雰囲気でした。
メルビル監督の『モラン神父』はメルビル映画の極みでベルモンドの
真摯な演技が異彩を放っていました。
フランス映画の第二期黄金時代の、歴史を作ったドロンと、ベルモンド。
比較するためにも、彼の作品を観ていただきたいです。
ヌーベルバーグやゴダールも良いが、もっとわかりやすいポールのコメデイを
一度堪能なさってください。