雨傘
大好きな色の雨傘で
白銀に輝く世界へ歩く
慰めの影が刺さる前に
哀しみを光で消したい
響く未来を引き裂いた風
海に振りゆく過去が在った
射貫かれた真実が 雫になって落ちる
雨傘は涙を弾き 音を鳴らした
理由探しを忘れて
金になった星を 白銀に還そう
作って壊された愛だって 恋の涙が奏でた調
畳んでた歌の雨傘は
色彩に煌めく祈りへ走る
水溜まりを踏み汚れていた
虹彩を願いで洗うよ
渡る太陽を暗くした雲
月が出るまで晴れを待った
鳴りそうな風鈴が 雫に散って黙る
雨傘は夢の星と 黄ばんでいた
嬉しさだけ集めて
虹になった雲の隙間 我が儘に反らした
陰って 蝕-エクリプス- 見つめたら
空の澄んでた 昨日と明日
嫌いな色のレインコート
雨傘をさして
鳥から隠そう