実母は最期は、自宅から徒歩で5分ほどの特別養護老人施設に入所していました。
近隣の人は大体ここを終の棲家として入所する人が多いです。
しかし、みんなが入所を希望するのでなかなか空きがない。実母も申し込んで3年は待たされた。もっとも申し込んでしばらくしてコロナというパンデミックがあったので、待ちの状態が余計に長くなったんだけど。
入所前はやはり地元の医療機関に長くおりましたが、そこはやっぱり医療機関。医療と看護の現場なので、どうしても生活の場としてのクオリティーと言うか対応があんまり手厚くない😅
生活の場が主軸ではないので、コロナで面会禁止の間も毎週洗濯物交換に通ったし、日用品で不足のものがあれば持っていったものでした。
ほんと、毎週毎週よく通ったよな、私。
結局何だかんだで今の施設に入れたのは昨年5月。
そのときに施設側の担当者と顔を会わせてミーティングしたのですが、まーなんといいますか、皆さん穏やかで親切。医療機関の殺伐とした(というと身も蓋もないのですが、でも実感としてそうだった)雰囲気とは天と地ほども差がありましたわ。
施設入所後もコロナの波があり、会えなかったり面会に制限がかかったりで、施設の職員さんともゆっくり話す時間もなかったのですが…
いざ亡くなったとき、誰よりも悲しんで泣いてくれたのは担当の職員さんでした。
これにはびっくりした。
身内の私たちは悲しむというよりすぐやらねばならない実務が押し寄せて悲しんだり泣くどころではなかったってのはあったにしても。
こんなにわがことのように泣いてくださるとは…
しかも、葬儀にも施設長さんも交えて来られたんですよ。
正直、その施設はやがては皆さん旅立って行かれる方ばかりというところなので、いつかはこんな形でお別れする日が来るということで。
いくら担当とは言えその都度こうして見送るのはつらいよね。
業務でという感じでもなく(業務の一環だとは思うんだけど)本当に心からお別れをしに訪れたという感じで、例え業務の一環だったとしても、家族の立場からすれば、こんなにありがたいことはないですね。
短い期間だったけど、施設の職員さんたちの手厚い見まもりに心から感謝します。
介護の現場って大変だと思うけど、こうした方々に支えられているんだなあとありがたく思います。