実母、圧迫骨折で地元病院に入院し、1カ月ちょっと経ちました。

まだ退院とはいきませんが、ほぼ毎日見舞った感じでは、歩くことはゆっくりではあるけれどまあまあ大丈夫。
ついでにベッドに横たわった状態で両足をあげたりおろしたりもまあまあできる。
動作を変えるとき(ベッドから起き上がったり、いすから立ち上がったり)はさすがに「あいたたた」とはいいますが、ま、これは目をつぶろう。

骨折よりも頭だよ!
といいたいぐらい、毎回毎回なんか頭の中は怪しいです。

この前は「外の景色が地図とちがう」などと言いだし、「何?地図?どこの?」と、こちらもつい真に受けて必死でどの地図だ?と探ろうとするも、徒労。

どうやら、自分がお世話になった人の家が病院の窓から見えていたとおもっていたのになんか見えないもんだから「私の地図と違う!」ということのよう。(定かではない。何しろ、本人とは確認がとれないんだから)

毎回のことですが、行くたびに荷造りしてます(笑)

前は入院したとき持ってきたキャリーをそのまま置いておいたんだけど、めちゃくちゃに一式を詰め込んで荷造りするもんだから、中身を出して整理して病院備え付けの棚に収納して撤収。

敵もさるもので、今度は洗濯物用にと置いておいた何枚かのビニールの袋(洋服買ったときにいれてもらうやつ)にぎゅうぎゅうにして荷造り(笑)。
当然撤収、収納。
ビニールも最低限の枚数にしておいたら、今度はバスタオルをふろしき代わりにして包む。
荷解き。
見とがめて「何するんだ!」と怒る。

荷解きのたびに「まだ荷物はまとめられないよ」「なんで?」「まだ退院していいって先生いってないから」を延々繰り返す。
機嫌の悪いときは「あんたもあっち側の人間になったんだね」って悪態つくし。

あっち側ってなんやねん?

と憮然としますが、相手は頭がはっきりしていないお年寄り。
ここで真っ向に打てあってはいけません。
が、結構きつい口調でがんがん言われると、こちらも人間ですから堪忍袋の緒が切れそうになります。

毎回、訪れるたびに「ちょうど良かった、乗せていって」と、いつでも帰る気まんまんなのですが、毎回説き伏せて怒られてます(私が)。
毎回そのたびに「勝手に病院出られないよ。入院してるんだから」と言うも、まったく聞く耳持たず。
帰りたい→いいよという図式は入院中はありえません。その判断をするのは主治医だけ。というのも理解されず。
まいいけどさ。むなしくなるよね。こう毎回だと。

余談ですが、実母の病室入り口にはマットが敷いてあって、そこを踏むとセンサーが反応して、ナースステーションに設置してある機器が「ピピピピ」と鳴ります。
どうやら脱走防止策みたい。
入院当初から勝手に病院外に出ようとしていたんだろうなあ。
看護師さんも四六時中監視はできないから、いざというときのために設置したんでしょう。

いつもそのマットを踏んでは「ピピピ」と鳴り、その都度看護師さんが「どうされました」と飛び出してくる...の繰り返しだったのですが、なんかのはずみで鳴らなかったり、ナースステーションの看護師が出払っていたりということがあって、先日どうやら病院を抜け出したらしい。

母はどうやら美容院に行きたかったらしく、病院からでてほどないところで見つけられてもどってきたのですが。
入院している身とか、勝手に外に出てはいけないなどの自覚は皆無。
やりたいことをやりたいようにするだけ、という一心で、まったく周りは見えていなくて、ことの次第をよく分かってないんです。

いくら口で言ってもなかなか伝わらず、こちらも毎回毎回その繰り返しに、そろそろ限界が見えてきていたのです。

まあ、甘いよね。大変な人は本当に四六時中つきっきりでもっと振り回されて心身ともに疲労困憊...
ってひともいるというから。
私なんか、1日のうちたった小一時間病院をのぞくだけですもの。
洗濯物はするけどさ、毎日じゃないし。

私以上に兄はもっと大変。
仕事抱えながら病院をのぞいて、ときどきかかりつけ医と話をし、看護師に怒られ...
せめて感謝の一言でもあれば報われるんだろうけれど、口を開けば暴言、悪口の数々。
いやね、私も大概落とされて育ちましたが、兄は私以上。いまだに結構ひどいことをぼんぼん言われており、気の毒になります。
でも、そんな兄が「でも、外に出たくなるのも気持ちは分かるから」って言うんだよね。

私の百倍以上優しいわ。

しかし、さすがの兄も大分お疲れ(当たり前ですね)。

そんなときに、東京の叔母が来てくれることになりました。

ありがたい話しです。