実母、家の中で倒れて腰部を圧迫骨折していたためかかりつけ病院に入院中なのですが。

正直、おぼつかない足取りで、記憶力などもなあーんか今ひとつあいまいな人を、日中一人家に置いておくよりは、万全とはいかずとも、常に看護師の目の届く病院にいてくれる方が、家族としては安心ではある。

ここにいれば、食事や着替えはもちろん、いざとなったら医療行為も受けられるし。
何も一生病院に入ってろといってるんじゃない。
まだ骨折が治りましたと、医師からお墨付きをもらわないうちはやっぱり入院してくれた方が安心です。

ただ、そう思っているのは私たち家族(といっても兄と私ですが)だけで、当の本人は不満たらたら。
早い話が、早く退院して家に帰りたくてたまらないわけですよ。まだ無理なんだけどね。

何でそんなに帰りたいのか。

まず、大の愛煙家である実母。病院では当然たばこはNG。でもまったくだめってのもストレスになるので、兄が来た時、監視のもと病院の外に出て1本吸うことは黙認されています。
でも、そりゃあ家にいるときほどは吸えないよね。

しかも、私たち家族はオット以外は喫煙しないので(下は高校生だから当たり前ですが)、まれに兄が見舞いに行けない日は私たちに求めてくるわけですが、誰一人持ってないもんね。オットがいるときだったらいいかもしれないけれど、この人の銘柄とは多分、嗜好が違う。

次に、やっぱり病院だからさ、ある程度規則正しいタイムスケジュールで1日過ごすのですが、それがどうも自分の好きにできないようで嫌だと。

それと、看護師との相性ね。

何人かいる看護師の中で、どうやら敵が2人ほどいるようです。1人は確認済みですがもう1人が分からない。見聞きしたところどっちもどっち。でも、ここではあんまり逆らえないかな。
若い看護師とはうまくやっているようですが、どうやらベテランの看護師とよろしくないみたい。実母は昔の学校の先生で「先生、先生」と奉られた存在。今だって町で知人に会うと「先生」って呼ばれているしね(苦笑)。
方や、ベテラン看護師も年齢こそ私よりもちょい上かな~?ぐらいですが、過酷な医療現場に長年携わった人。ある程度気も強けりゃ医療従事者としてのプライドもある。
ま、簡単に言えばお互いのプライドとプライドがぶつかり合っていると言えないこともないかな。

しかし、看護師とぶつかった日は手が付けられない。

いつも以上に疑心暗鬼になって暴言を吐くし、様子が変。

そもそも入院してからちょっと頭の中が怪しくて、訳分からない被害妄想だったり、自分の行動、言動を忘れていることが多くって、なかなか心配な状況なのですが。こんな状態で退院なんかさせられないでしょー。

なんだけど、毎日見舞いに訪れると(大体は夜、面会時間終了間際の1時間以内の時間なのですが)、入院時に持ち込んだトランクか洗濯物をまとめる用の大きなトートバッグに、荷物が詰め込まれております(苦笑)。
そして、我々を見ると「ちょうどよいところに来た。乗せてって」と言う。もしくは「何で来た?」と交通手段を尋ねるから「車だけど...」(←田舎なのでこれ以外の交通手段は夜は特に難しい)と答えると「乗せていって」と。

どこに?
やんわり尋ねたら「家に決まってるやん。あたしはもうここは嫌!」。

おいおいおい。

あたしが嫌だから帰れるとか、そんな問題じゃないよ?主治医の先生からは退院とか一時帰宅の話、聞いてないよ。先生はいいっていってないでしょ?

と言うも「あたしはもうここはいやだ」。

うんうん。それは分かる。分かるけど、先生がいいっていわないと、勝手にはできないよ。今日まで辛抱しよう。

となだめすかしてその日はおさめる。乱雑に詰め込まれた荷物も解体し、おさめるべき所に収納し直す。

看護師とやりあったらしき日ほどお怒りモードは強く、「あたしはもう帰る!」と激しい口調。

しかし、やり合わなかった別の日でも、訪れるたびに、荷物まとまってるし(苦笑)。
それをまた解体し、収納。翌日、また荷物まとめてる→解体の繰り返し。ここまでくると笑うしかないな。

いや~、本人は帰る気満々ですが、やはりまだ退院していいよとは先生も言えないとかで、そう説明されると神妙に聞くんだけどね。

どうもやっぱり記憶力が怪しいようで、前の日言ったことは日が変わるとなかったことになっていることが多いね。
やっぱ、認知症かな。

しかし、入院したらちょっとおかしくなる人は多いようで、退院したら戻ったよ、という人も多いと聞くので、そうだといいなあ~と思いつつ、どうなのかなあ~?と半信半疑です。

退院後のことを考えると、気が滅入るけど、とりあえず今はまだ退院の時期ではないということなので、様子を見つつ、時期がきたらその時に応じて出来ることを考えるしかないね。

それにしても。

やっぱり高齢化でさ、長生きすることはいいんだけど、健康寿命が大事よね。
健康寿命を維持できるように今から考えよう。ほんと、他人事じゃない。