今日は8月に訪れた石川県能美市のお話を。
石川県というとすぐに思い浮かぶのは金沢。
私の母は幼少期から
高校に入学するくらいまでを
金沢で過ごしたので
母のいなかとまでは言えないまでも
私も金沢には思い入れがあり
昨年も両親と一緒に訪れた
好きな町であります。
今回訪れたのは
金沢から車で30分くらいの能美市。
能美と書いて、のうみ、ではなく
のみ。と読みます。
ご存知の方も多いかと思いますが
元 内閣総理大臣である 森喜朗氏、
元巨人軍の松井秀喜選手の故郷でもあります。
昨年
ご縁をいただきまして
イベントでご一緒したことから
次回のイベントを前に
今回は能美の魅力を実際に見にいこうと
いうことになりました。
羽田から石川県の小松空港まで飛び
今回は地域の研究もされている
森さんが空港にお迎えにきてくださり
二日にわたる能美市めぐりを
アテンドをしてくださいました。
まずは
国造地区と呼ばれる場所で
無農薬の柚子を作っておられる
塚田さんを訪ねて。
塚田さんは
この国造地区の組合長であり
お米や野菜、山で柚子を
作っていらっしゃいます。
塚田さんのご自宅で
柚子のお話を聞いてから
車で塚田さんの山にご案内いただきました。
多田錦。小さくて可愛いですが
力強く香ります。
柚子の収穫は11月ごろなので
この時期の柚子は黄色ではなく緑。
青柚子です。
塚田さんの作っている柚子は
木頭と多田錦の二種類。
多田錦は大きさが小さく、種がないのが特徴。
種がない分果汁が多いという
メリットがあります。
塚田さんの柚子は
化学肥料を使っていなくて
鶏糞と米ぬかをまいています。
そもそもゆずは
皮がメインと言っても過言ではないので
無農薬にこしたことはないのですが
ゆずを選ぶときにこだわること、ありますか。
私は今回改めて考えさせられました。
柚子の木の間を歩いていくと
ときどき蜘蛛の巣がはっていたりするのが
無農薬の証拠です。
蜘蛛がいると害虫も防げるそう。
そして
害虫を防ぐために
草もぼうぼうにしたまま。
驚いたのは
柚子の木はびっくりするほど
危険なとげがあるということ。
バラのそれどころではありません。
これ、枝でなくて
立派なとげなんです。怖い…😱
手入れや摘果、収穫の時には
十分に気を付けなければ
大変なけがにつながるということ。
爽やかで香り高い柚子の木に
こんなとげがあるなんて知りませんでした。
とげをあやまって
踏んでしまったりすると
ゴム長靴をつきぬけてしまうほどの
とげだそう。
塚田さんも何度かとげで怪我をされたらしい。
塚田さん、82歳。
には思えないほどスタスタ歩かれて
行動もきびきびしてるけれど
くれぐれも気をつけてくださいね。
抗酸化作用が高い柚子。
貴重な青柚子を塚田さんが
摘んでくださいました。
香りはまだ柚子というよりも
若々しくて少し苦味もあり
スパイシー。
粒が一粒一粒きわだって新鮮でした。
雨や日照が
作物の出来を作用するのは
素人でもなんとなく知ってはいますが
木になる柚子も同じで
梅雨時期に雨が少ないと
木についた害虫が流されなくて
葉の色が悪くなってしまうそうです。
その場合には
木に水を噴射して
水圧で害虫を流すとのこと。
何気なく
香り付けや薬味に使う柚子も
たくさんの手間暇かかって成長するのですね。
どんな食べ物も
作られる過程を教えていただくと
感謝や愛しさが増します。
暑い中お付き合いくださり
塚田さんの国造ゆずに対する思いが
たくさん伝わりました。
貴重なお話をお伺いできて感謝です。
ありがとうございました。
この日の宿は温泉旅館でしたが
宿に着いて
だしていただいたお抹茶にも
柚子を使った手作りの和菓子が
添えられていました。
美味しかったです。
夏休みを早めにいただき
7月にフランスに行ってからは
(フランス話もあたためすぎてブログに
まだ書けていませんけれども😅)
ずっとなんだかんだと忙しい
7月8月でしたので
温泉につかり
お部屋に運んでいただいた和朝食に
夏休み感満載。
うれしかったです。
能美の温泉旅亭 萬葉さん。
いいお宿でした。
お部屋のお庭。
みなさんが
ゆず、と聞いて一番に
思い浮かべる地域は
石川じゃないかもしれない。
でも
石川県能美市の国造地域を
車でご案内いただいたときに聞いたのは
昔からこの地域にある
民家のほとんどには
ゆずの木があるそうです。
それはこの地域でゆずが
古くから生産されている証であり
誇りであるのでしょうね。
いただいたゆずは
早速ケータリングのお料理、ソースに。
能美の旅のおはなしはまた2日目に。
続きます。