胎児MRIを撮影してから、脳外科の先生の診察を受けました。


大学病院で赤ちゃんの病名を聞いて以降、私は検索魔と化していました。


先天性水頭症の事について、毎日毎日、仕事から帰ってきては検索、検索。


もちろん、色んな記事がありましたが

なるべく予後が良い物ばかりを中心に見ていたと思います。


だって、胎動は日々感じていたし、少しでも希望を持ちたいですもんね。


あの頃から、もう3年以上が経過していますので、今の医学がどの程度進歩しているのかはわかりませんが、少なくともあの頃私が検索した限りの情報では


※アメリカの方では、胎児が先天性水頭症と診断された場合に、お腹の中に赤ちゃんを残した状態で

 赤ちゃんの頭の中にたまっているお水を抜く手術をする場合がある。

 ただし、日本では現時点では行っていない。

 過去には行っていた時もあったが、予後がそこまで良くないこともあり、現在はしていない。


※出産後、脳内に溜まった水で脳が圧迫されている場合には、シャント手術を行う場合が多い。

 脳内から、心臓の方に管を通し、増えすぎている水を抜くというもの。

 感染のリスク、手術後の生活で注意すべきこと等もあるが、予後は比較的安定していて、日常生活を送  っている子もたくさんいること。


といった感じでしょうか。



なので、脳外科の先生に


どこまで水頭症の事を調べましたか?

水頭症と言われているけれど、今後どのようになると思っていますか?


と質問された私は、上記のような事を話し、希望を持っていると先生に伝えました。


ところが、先生から言われた言葉はとても残酷でした。


赤ちゃんの大脳がほとんどお水でうまってしまっていること。

どの程度まで、お水が溜まっているのかわからないので

出産しても赤ちゃんは自発呼吸が出来る可能性が低いこと。

生まれても、数時間から数日の命だと思われること。

もし、自分の妻や身内があなたの立場であったなら、迷わずに中絶を勧めるくらいに深刻な状況だが

中絶できる時期を過ぎてしまっているので、産んでもらうしかないこと。


まだ若いから、この子のことは諦めて次の子に託しなさい。

出産後、赤ちゃんの延命治療についてどうするかご主人と話し合って下さい。


と、言われました。


今、書くと何とも酷い言い方で、もっと他に言い方があったのではなかろうかとも思いますが

診察室では、もう頭が真っ白で。


もう、全ての希望が打ち砕かれてしまいました。


家に帰ってから、泣きながら主人に話したのを今でも覚えています。


主人と私の意見は同じで、


もし、少しでも生きていける可能性があるのなら延命治療をして欲しい。

ただ、もう先がない事がわかっている状態なのであれば、赤ちゃんが苦しまないようにだけして欲しい。

そして、その子の命が尽きるのを見守ろう。


ということにしました。


ちょうど、病院からの帰り道に親戚のおばさんから

出産の準備で欲しい物があれば、何でも送ってあげるよ、と電話がありました。


準備していても、悲しい結果になるかもしれない事を伝えると、精一杯の言葉で勇気づけてくれ

とても嬉しかったなぁ。



脳外科の診察は、非常に辛かったです。


こんなにお腹を蹴ってくれるのに、産んだら死んでしまうのか。

諦めろというのか。。。


なんて、考えても仕方のない事ばかりが、頭をグルグルとめぐる日々の始まりでした。