酷暑の8月29日(土)は、近隣の公園をいくつか車ではしごして、樹木の果実の様子を見てまわりました。
(記事の最後にチャドクガの毒毛にやられてしまった報告を載せました。)
川島町の平成の森公園です。
ここにも今年は2月から5月まで何度も訪れました。3か月ぶりです。
まず目を引いたのは赤い実が目立っていたサンゴジュです。
直径6mmほどの楕円形~卵形の核果で、8月から10月に赤くなり、熟すと黒くなります。
サンゴジュという名前は、赤い実や果序の枝が赤くなる様子を珊瑚に見立ててつけられたものです。
冬芽(側芽)と葉痕
※サンゴジュには、春に冬芽と葉痕で楽しませてもらいました。下の写真は、2月29日にここで撮影したサンゴジュの冬芽です。冠をかぶって腕を組んだ王様風です。
クロガネモチ
果実は球形の核果で、11月~12月に赤く熟します。
まだ実ったばかりで緑色をしていました。
※参考に、下の写真は、実が赤く熟したクロガネモチです。
クロガネモチ 2017.12.3撮影
クロガネモチ 2017.12.3撮影
ナンキンハゼの若い実です。
果実は蒴果で、直径1.5cmほどの扁球形をしており、10月~11月に褐色に熟して裂開して3個の種子を出します。
イイギリの若い果実です。
果実は、直径1センチほどの球形の液果で10月~11月に赤く熟します。
※ 今年5月に観察したイイギリの花の記事へのリンクです。
クスノキの若い果実
直径8mmほどの球形の液果で、10月~11月に黒紫色に熟します。
下の写真で一番左上の果実のように、果実の基部が杯状の花被筒に包まれます。
シロウメモドキ
果実は、直径5mmほどの球形の核果で9月~10月に熟します。
ウメモドキは、実が赤く熟しますが、白色に熟す園芸種をシロウメモドキと呼びます。
ユリノキ
果実は、翼果が松かさ状に重なってついた集合果です。
10月頃に熟します。
さきほど平塚公園で見たものは、すでに松かさ状になっていましたが、ここのものはまだ若いようです。
ウバメガシ
春に咲いた花が翌年の秋に実ります。
殻斗は、黄褐色の毛が密生した鱗片が瓦重ね状に並ぶタイプです。
コナラ
春に咲いた花がその年の秋に実ります。
殻斗は、鱗片が瓦重ね状に並ぶタイプです。
蓮池でギンヤンマのつがいが見られました。
ハグロトンボ
シオヤトンボの雄
公園めぐりの締めくくりは、自宅近くの公園です。
マテバシイ
春に咲いた花がその翌年の秋に実ります。
殻斗の鱗片は瓦重ね状に並ぶタイプです。
エゴノキ
果実は直径1cmほどの卵球形の蒴果で灰白色をしていますが、8月~9月に熟すと果皮が縦に割れて褐色の種子が現れます。
アオギリ
果実は袋果で、中の種子が熟す前に裂開します。
種子は裂開した袋果の縁につき、熟すと褐色になります。
ハクモクレン
もう冬芽の準備が始まっていました。
当日、何だか腕がかゆいな、蚊に刺されたかな、あせもなか、などと思っていましたが、帰宅後見ると赤い発疹ができていました。
下の写真は一番赤くなった翌日30日の写真です。
これはチャドクガの幼虫の毒毛によるものだと判断しました。
ツバキ、サザンカ、茶の木など、ツバキ科の植物を幼虫の食草とする毒蛾です。
幼虫自体は見なかったのですが、毒針毛は長さ0.1mmほどの超微細なもの(長い毛ではありません。)で、成虫、脱皮がら、蛹、繭、卵にも付いており、木のそばを通り過ぎただけで風で飛ばされて被害に遭うこともあるそうです。
今回は長袖を着ていたのにやられました。
ヤブツバキの果実を撮影したときにやられたのかもしれません。
ムヒアルファEXの液体とクリームを患部に塗って様子をみましたが、3~4日間はとてもかゆかったです。
一週間ほどでかゆみが取れ、ようやく赤みもほぼなくなりました。
下の写真は9月6日の状態です。
8月~9月は、幼虫の発生時期です。ツバキやサザンカは身近によくある木ですので、みなさんもぜひ気を付けてください。
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